オキシドール大魔神 さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
恋は甘くて苦いもの 単純明快複雑怪奇な代物
レビュータイトルは、今作の前期OPの歌詞の引用。矛盾もいいところだが、「恋」というのはそのような矛盾を抱えている、あり得るものなんだよ、というのを表した作品だと思う。
自分は基本的にこじらせているキャラや、恋愛の矢印が片思いの連鎖だったり、無駄に入り組んでいたりするのが嫌いで、この作品も、片思いの連鎖ではなく、入り組んでいるわけでもないが、最初は主人公とヒロインが好き合っているわけではないし、主要キャラは多少こじらせている。それでもこの作品をそれなりに評価しているのは、こじらせたキャラがちゃんとぶつかり合って、そのような過程が、最終的なカップリング成立への説得力があるからだ。主要キャラが少ない分、掘り下げが深かったのも良いポイントだろう。
特に印象的だったのは、16話での大河vs会長。「北村の気持ちから逃げているのが腹立つ。受け入れるか拒否かはともかく、返答ぐらいしろ」という理由で大河が、会長がいる教室にカチコミをかけ、殴り合いをしながらのやり取りは熱かった。直情型キャラが、「頭では分かっていても心が我慢できない」みたいな展開がツボな自分にとっては、まさかラブコメ作品でこんな熱いシーンが見られるとは思わなかった。親友同士が本音を曝け出し合うみたいな展開がツボな自分は、22話での教室のシーンも良かった。最終話だったか、「もう1回」とか言って、主人公と大河がキスしまくるシーンは、甘すぎてしんどかった。
声優はなかなか豪華だったし、個人的にツボだった。作画もまあまあ。OPは前期は好き。後期は微妙。早口な前期OPを歌った釘宮、キタエリ、堀江の三人は、さすがに声のお仕事をしているだけあるなと感心した。