☆エトペン☆ さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
安易に満点はつけたくないのだが、もうそれしかこの作品を表現することができないと思う。
母の死をきっかけにピアノが弾けなくなった
中学生の元ピアニストの主人公、有馬光生。
彼はある日の出会いを境に
ピアノと再度向き合い、成長していく。
最初に言いたいことがあります。
この作品はコメディではありません。
なんか笑う雰囲気なんだけど全然笑えません。
・・・言い方きつくてごめんなさい。
見ていてほほえましくはあります。
多分、シリアスをほんの少し和らげるために
味付け程度のコメディになっているのだと思っています。
後日、改めて最初数話を見返してみたのだが、
思ってたよりもギャグシーンが浮いてました。
最初はキレイで色が豊かな作画が目に入り
お、これはすごいな~と思いながら
続きを見ていくと演奏シーンの方が
なんかすげー動いてるし、
手の動きも音楽に合わせているところが
こだわりが感じられましたね~。
作画、文句なしの満点。
あ、そういえばキャラの方の作画ですが、
唇に立体感があり、色がついている。
自分はこういう作風はあまり好まないのだが
見ているうちに慣れていきました。
見る前はサムネの絵柄などで
少女漫画だと思っていましたが
違いましたね。
キャラの方ですが、
正直、この項目が一番作品としては弱いかもしれません。
渡はいいやつなのだが、
お調子者という印象が強く、
あまり人間としては好きではないのだが
脇役としては十分に機能していたという
ことでこの人は問題はない。
しかし、椿が最後まで受け入れられなかった。
暴力的というのはキャラとしてはいいのかもしれないが、
過度にそういうキャラだと本当に感情移入しづらい。
{netabare}
ボールを躊躇なく主人公にぶつけているところなんかは
常識的に考えてありえないと思う。
特にその前に音楽室でボールが頭に当たっているし
そのせいで傷が開くかもしれないのに・・・。
ボールの固さは明記されていないし
椿はソフトボール部の主将だから
ソフトボールを投げたと自分が勘違いをしていたり、
(あとで確認したがボールの形、大きさ
はソフトボールに見える)
アニメだからと説明されれば返す言葉もないが
とにかく恋する椿に感情移入は出来なかった。
{/netabare}
{netabare}
でもこれは有馬光生と宮園かをりの物語。
二人にスポットライトが当たっている。
やはり愛は抱き合ったり接吻したりして
直接的に表現するのではなく
間接的に表現した方が美しいですね。
{/netabare}
主人公が人間的にも演奏家としても
成長していく様は見ていて爽快だし
なにより見守っていたくなる。
少々文句を言われるかもしれないが
キャラも満点をつけさせていただきました。
声優の話になりますが
花江さんと種田さんの
泣いてる時の演技がかなり心に残りました。
思い出すだけで本当に泣けてくる。
多分、より際立ったのは演出の力がかなり大きいと思う。
{netabare}
注目してほしいシーンなどで
曲の音量を大きくしたりして
効果的にBGMを使ったり
無音のあとで一言放つ言葉が強烈だったりしました。
どこをみても何をとっても抜かりがない。
{/netabare}
声優は演出も相まって満点。
音楽面もやはり欠かせない存在。
と言いますか、普通にこれなかったら
作品として成り立っていませんでしたし。
正直、クラシックはあまり触れてこなかったため
本当に楽しめたとは到底言い難いです。
モーツァルトやショパンと言われても
誰がどの曲を作ったのかなんて全然ピンと来ません。
タタタターン!が運命で確かベートーベンだよな?ぐらいの知識です。
そんな自分でも鳥肌が立ったし
語りの力もあって何がすごいのかとか
概ね理解できたと思っています。
OPは双方とも盛り上がる曲・楽しい曲で
EDは落ち着く・悲しい曲。
バランスがいいですね。
GooseHouseは名前聞いたことあるなぐらいで
他は名前も聞いたことがありません。
そういえば弟はGooseHouseのファンなのですが
よく話を聞かされました。
カバー曲がYouTubeに数多くアップされており
弟がこれ四月は君の嘘の曲なんだってと言われ
へぇ~四月は君の嘘の曲はカバーされるほど
いい曲なのかと思っていましたが
自分たち自身の曲だったのですね。
OPで歌手名を見て驚きました。
GooseHouseはカバーだけではなくて
曲も作っているんですね~。
サビが耳に残るいい曲でした。
音楽も問題なしの満点。
アニメをあまり見ない人にも勧められるし
アニメをよく見る人にも勧められる
感動の作品です。
マンガも完結するとのことですが
いつかは全巻集めたいです。
素敵な時間をどうもありがとう。
長文失礼しました。
最後に。
{netabare}
ちなみに好きなキャラは最初から最後まで井川絵見でした。
最初というのはOPの一枚のカットが
すごく美しく、陳腐ではありますが一目ぼれしました。
そして登場して早見さんの声が合っていて、
お気に入りキャラに。
単にきついキャラではなかったところがまたいい。
{/netabare}
またまた蛇足。
{netabare}
あにこれでは当初、早見さんのタグがあったので
ヒロインの声をやるものだと思っていましたが
違っていましたね。
あそれと最後まで「宮園かをり」は奇跡的にでも
生きることを信じていました。
全ての・・伏線は・・ミスリードだと。
もう泣けてくるのでこれにて感想終わります。
{/netabare}
OVAがあるようなので、
後日談があるのか、総集編なのか
さだかではないが、些細なことでも
続きが見たいので嬉しい限りです。