N0TT0N さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
逆算カッケー。
個人的にはかなり見応えありました。
大満足です(*´∀`)♪♪
が、謎と目的が本作の主題なので、よりふわふわで抽象的なレビューになってます。登場人物も出さないくらい秘密主義でいこうと思います。
【ストーリー】
タイトル通りテロを扱った話ですが、展開としてはある登場人物の「たどり着きたい結果からの逆算」を軸に描かれているので、所々で「あそこで起こったあれの意味はこれか!!」って感じの小さな(?)解決が何個か用意されています。
そしてその小さな解決が次の伏線になるという流れなので、飽きずに「次は次は?!」とどんどん引き込まれていきます。要は頭脳戦な展開な訳ですが、それぞれの対戦からいろいろ複雑な要素が派生して出現してくる感じす。
つまり目の前の戦い以外の部分がどんどん浮き上がってくるのです。
情報量が結構増えていきます。
それにも関わらず、
複雑で奥行きのある展開であるにも関わらず、テンポがよくシンプルなのです。
びっくりですよね?物語ではいろんな背後、背景を臭わせてくるんだけど、ホントにテンポよくシンプルに進んでいくんです。
制作サイドとしてはもっと説明的ななんやかやを入れたくなりそうなプロットなんだけど‥
なんということでしょう!
あの大容量のなんやかやを見事に整理整頓してスッキリ11話に収納しちゃってます。この内容でこのテンポ、この収納はスゴいです。匠の技です。主婦の鏡です。
【作画】
まぁ特に主婦らしき人は登場しないんですが、この作品、見たこともないくらい(強いて言えば東のエデンに近い感じ)の緻密な作画になってます。
いろいろな挙動や現象をかなり忠実に再現している印象を受けます。
テレビで視聴してこの臨場感だから、仮に劇場で観れたとしたらかなりの映像体験になると思います。
それに加えてときどき効果的なエフェクトが入っていて、「実写的」という言葉では括れない素晴らしい映像に仕上がっています。
【音楽】
個人的には特にプレイリストに入れておきたいような曲ではないんだけど、残響のテロルと合わせると俄然輝きを増します。opはトランス感がありつつナイーブな曲調になっていて歌詞も結構シンクロしています。この作品との相性は抜群じゃないかと思います。
edはブラックラグーンのed(インスト)に歌詞を付けたような印象で、終末的雰囲気と闇な感じがこれまた非常にマッチしていると思われます。
作中で1度、突如主張ぎみに入ってきた曲(ある女性のテーマ曲?)があったんですが、こちらは好きです。
好きですが‥唐突すぎ。若しくはボリューム大きすぎ。だと思いました。ほんと好きなんですが。。(; ̄∀ ̄)
【〆】
まあ、本作はテーマ的に突っ込んだ描写も多く、題材も題材なので誰にでもお薦めというわけにはいきませんが、作品としての完成度はかなり高いと思います。
とても引き込まれる作品です。
※ここから下は未視聴の方は覗かないことをお薦めします。
{netabare}
ネタバレ+雑記です。
読みにくい仕様です_(._.)_
先ず何点かツッコませてもらいます。
ハイヴをサポートしているFBIの方‥
できる男だと信じてました(泣)
あの場面であの軽率さ‥
捨て台詞の残念さも含め突っ込まずにはおれませんです。。
ヘリの銃殺ミッションの方‥
順番おかしいですよね。。
どう考えてもツエルブよりナインが先ではないでしょうか?
先にツエルブ撃っちゃうとスイッチを押す危険度が上がることはあれ下がりはしない気が。。
あれはたまたまなんでしょうか?
これは突っ込むほどではないけど柴崎さん核についての知識が極端に低い気が。。
ツッコミ以上です_(._.)_
ハイブのねっとりしたしゃべり良かったです。
エバのミサトさんが思い浮かびましたw
タイトルの「残」「ル」が赤い字だったのを何かあるなと深読みしすぎてましたw
あと、opのツエルブの笑顔がかなり病んでるので最終的にはコイツか?と深読みしてましたw
柴崎さんが、
アイツらは只のテロリストじゃない‥何か目的がある‥
なんて言ってましたが「只のテロリスト」と「何か目的」は2択ではない気が‥
暗号やギリシャ神話は全く無知だけど楽しめましたねw
チェス+モニター+時間操作の3重バトルはしびれましたねw
普通、爆弾モノってカウントダウンのスリルを面白さに変換する形態だけど、多くの作家さんは多分そのスタイルをひっくり返したい欲求があると思う。
それを見事にやってのけたこの作品はある意味エポックメイキングな作品だと思う。
テロリスト対刑事の頭脳戦
↓
激しい感情と明晰な頭脳を同時に持ち合わせた最凶の哀しいモンスターとの哀しい因縁対決
↓
考え抜かれた準備を何重にも張り巡らせ
最後まで何も怠らなかったナイン
刺激的な爆発の映像はアニメであっても痛みがある。
刺激的な爆発の映像はアニメであっても美しい。
できればどちらにも傾きすぎないでいたいものです。
覚悟をきめたナインとツエルブに引っ張られるように主要な登場人物がみんな覚悟を決める。
通常覚悟とはいい意味で使われることが多いけど、反対の場合覚悟ほど厄介なものはないと考えさせられたました。
最後に、ナインが最後に見た3羽の鳥はナイン、ツエルブ、ハイヴだったんでしょうか。。
※追記
本作の物語部分をどう観るか?
結構評価が割れているのが面白いですね。
その点についての印象を軽くメモ。(個人用)
{netabare}
クライムサスペンスとしてどうか?
つまりスリリングな展開かどうかだけど、これに関しては前半の犯行予告の部分と空港編が山場で、ある意味物語のとっかかりでしかない。
たぶんクライムサスペンス部分は作品としての目的じゃなく手段のような気がする。
最後にスリルのピークを求めると肩すかしくらうかもしれない。
という前に、誰と戦っているかが結構ポイントではないかと思う。
つまりスピンクスは直接敵と戦っていない。
本来の敵と直接対決しないので対決自体に注目しすぎるとやっぱりもどかしくなる。
ポリティカルサスペンスの様で、そうでもない展開になる(笑)
例えとしては微妙だけど、桃太郎が犬、猿、キジを集めてる部分だけに焦点をあてた感じじゃないかな?
桃から生まれたらしいという部分と鬼を退治しようとしているらしいという部分は、語られてはいるけど描かれてはいない。
もっと言うと犬(情報収集)と猿(核爆弾)の部分も全くと言っていいほど描かれていない。
描かれているのはキジ(真実を闇に埋もれさせないための準備))だけ。
戦い、勝敗というよりはやっぱり準備という要素が大きいので「で?」みたいな印象が残るのも頷ける。
もし‥もし仮に彼らに十分な時間があったならどういう行動をとっていたのか?
それでも相討ちのような形をとらざるを得なかったのか。。
たぶん正攻法に活路はないだろうから、何らかの手段で相手(アテネ計画の首謀者)の上を行くカードを手に入れないといけなかったでしょう。
それを手に入れる為に時間をかけることを良しとするかどうか。。
実際スピンクスが行った行為は直接的、間接的に多大な被害を出したであろう大罪で、太陽嵐の直撃を試算したデータを見るまでもなく死者も出ているでしょう。柴崎が告発して罪を問われただろうアテネ計画の首謀者以上に非難されたはず。
同情の余地はあるけど、そんなものは結果から見れば無に等しいでしょう。
そしてスピンクス自体もそれを理解っているでしょう。
あくまでもタラレバだけど、
彼らに時間的余裕があったなら何を選択してどういう準備をしていたのか。
この物語は凄く疾走感がありました。
それはいろんなモノと引き換えでした。
スピンクス的にも多くのものを失っただろうし、物語的にも掘り下げた部分を描く時間を割かなかった。それらを代償にして短い時間を走り抜けた。
これはそういうタイプの作品でしたね。
ちょっと、覚悟を決めて準備を進めた同類の匂いがするヨルムンガンドのココ・ヘクマティアルと比較したくなります。
{/netabare}
とりとめのない駄文を読んでいただいた方、
ありがとうございます。
{/netabare}