「四月は君の嘘(TVアニメ動画)」

総合得点
91.6
感想・評価
5071
棚に入れた
20164
ランキング
28
★★★★★ 4.3 (5071)
物語
4.3
作画
4.3
声優
4.2
音楽
4.4
キャラ
4.2

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朝霧麻衣 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

音楽を通して大切なことを教えてもらいました。

月刊少年マガジン連載の漫画が原作で、コンビニで立ち読みしていて気になっていた作品です。アニメの第1話を観てすぐ先がやっぱり気になって漫画を一気買いしてその日のうちに読破しました。

ある出来事がきっかけで、主人公の有馬公正は天才ピアニストと呼ばれていながらも突然ピアノが弾けなくなってしまいます。しかし、ある春の日にバイオリニストの女の子と出会い、トラウマを克服していきます。

ストーリーは音楽を題材にした作品にはありふれたものですが、何といってもこの作品は作画にかける気合が半端じゃありませんでした。ピアノやバイオリンの演奏シーン、細かな指の動きから迸る汗まで細部にわたって丁寧に描かれていました。

また演奏シーンはただ見せるだけでなく、細かにアングルが変わったり、聞いている人が衝撃を受けている場面など、片時も目を離せない演出がなされていました。あと止め絵が時折入るのですが、こちらも演奏者の感情を表現する上での工夫を感じました。アニメを観ているはずなのに、直接演奏を聴いているかのような感じがして何度も鳥肌が立ちました。登場人物たちに投げかけられるメッセージ性のようなものを直接叩きつけられているかのような感覚がありました。

ストーリーは全体として暗くなってしまうのは展開上仕方ないのですが、時折挟まれるギャグやコミカルな絵が極端に作品の雰囲気を暗くしないようにバランスが取れていたと思います。

個人的には幼馴染の椿ちゃんがグッドでした。
男勝りで乱暴だけど自分の気持ちに気づいてからがホントに女の子してましたね。毎週見ていて影ながら椿ちゃんを応援していました。

最後に、私としては音楽と青春を題材にしたアニメの中で1・2を争う作品になりました。ホントにここまで感動させてくれたアニメはちょっと久しぶりかなと感じました。

【2016.1.28追記】
1度見てから視聴し直したら違う部分が見えてくるのではと思い、再視聴しました。やっぱり最終回を見てから見直すと、かをりちゃんの傍若無人な態度や意味深な台詞の持つ意味の重要さを初回視聴時以上に感じました。

この作品では印象に残った台詞がたくさんあります。音楽だけに関わらず、人が生きていく上で大切なことをいっぱい教えてくれたような気がします。
そのひとつに「舞台で逃げ出したくなるのはそれだけ自分が真摯に向き合ったから。自分を曝け出すのが怖いからだ。」という台詞がありました。自分が今までにそんな気持ちを抱けるほど必死になって打ち込んだことは数回と無かったはずです。これからそんな気持ちを抱けるのは何回もは無いかもしれません。でももし1度でもそんな経験があるのならきっとその人にとってかけがえの無い経験となっているはずです。自分を振り返る意味でも、この作品をしばらくしてからまた視聴したいと思います。

投稿 : 2016/01/29
閲覧 : 350
サンキュー:

53

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