yu-sanβ さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
タイトルなし
現代の怪異を描き、大ヒットした『化物語』のその後を描いた物語シリーズ新章(シーズン2)の第3弾。話数表記およびサブタイトルは第変話「するがデビル」となっている。『化物語』の第三話「するがモンキー」に登場しバスケットボールに情熱を燃やしていた少女・神原駿河が遭遇した新たな事件が語られている。舞台となっているのは従来のシリーズ作と同様に私立直江津高校とその近辺の田舎町だが、時系列的にはシリーズ中で最も未来にあたる。『化物語』の時は高校二年生だった駿河が進級し、三年生になった春の話となっている。『化物語』の主人公だった阿良々木暦やヒロインの戦場ヶ原ひたぎをはじめとした既刊のレギュラーキャラクターは軒並み直江津高校を卒業しており、駿河の同級生をはじめ新たな登場人物が中心となって物語が展開する。本作は駿河の視点で描かれており、彼女の内面が深く掘り下げられている。テーマは人間関係とされており、既刊の登場人物については意外な一面が描かれている。コメディパートは少なく、全体にシリアス寄りの内容となっている。神原駿河は幼い頃に死別した母から干からびた猿の手のようなミイラを譲り受けていた。曰く、その手に願えば、どんな願いでも三つだけ叶えられるという。しかし、その猿の手は、願いを叶える代償として最終的に身体と魂を乗っ取る怪異「レイニー・デヴィル」だった。駿河は二度まで願をかけてしまうが、先輩の阿良々木暦・戦場ヶ原ひたぎ達の助けによって怪異に取り込まれることは避けられた。しかし、後遺症として左腕が怪力を発する毛むくじゃらの猿の手となり、駿河はそれ以来左腕を包帯で隠して日常生活を送ることになる。
それからおよそ11ヶ月が過ぎ、駿河が三年生になった春のこと、駿河は奇妙な噂を耳にする。なんでも「悪魔様」に相談をするとどんな困った悩みごとでも解決してくれるという。悪魔の左手を持つ駿河は因縁めいたものを感じ、「悪魔様」の正体を突き止めようとする。そして「悪魔様」がいるという学習塾跡地へと向かうのだが、そこに居たのはかつての駿河の宿敵だった。とこんな感じに神原駿河の青春の話である。また、物語シリーズの書籍ではこの花物語が一番人気である。
沼地蠟花。泥沼のようなディフェンスのバスケで定評のあった彼女は「悪魔様」として不幸話の蒐集を行っているという。駿河はまんまと沼地の罠に嵌り、「悪魔の左手」を奪われてしまう。当初は毛むくじゃらの悪魔の手が無くなったことを喜ぶ駿河だったが、彼女の真意を聞いて考えが変わる。悪魔のパーツを全身分集めて、取り込もうという沼地。駿河は沼地と対決することを決意する。