karinchaco さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
キャラクターの掘り下げは巧いが、バトルではアンバランスさも。ラストは巧くまとめた印象。
漫画原作のアニメ
日曜17時のアニメをリアルタイムで視聴するのは初めての体験です。過去にも気になる作品はあったものの録画し忘れたりしてなかなか縁遠い存在でした。
作品的には王道のファンタジーバトルアニメ。反逆者となりながらも非道の限りを尽くす体制側の国や聖騎士たちを相手に七つの大罪とされた者と国を追われた姫様たちが立ち向かっていくお話です。
バトルシーンが多いものの過激な描写は演出でかなり抑えられているのでファミリー層が見るこの時間帯でも十分に耐えうるクオリティを有していると思います。
登場人物の掘り下げがきちんとできているためどうして戦うのかがキャラクターごとに異なっていて場合によっては七つの大罪同士でも戦う展開はよく出来ていると思います。仲間が多くなりすぎると「なんでこの人まで一緒についてきて戦っているの?」って言うことも少なくないのですが、今のところはその心配はないようです。
不満点はバトルでのキャラクターの隠し玉が多すぎる点でしょうか。なんかみんなちゃんと全力で戦っていないというか、急に「こんな能力もってました」って展開が多すぎるような気がします。キャラクターの心情面での掘り下げは上手くいっているのに、戦闘力面は非常にアンバランスです。DBみたいに無駄に尺が長ければ「修行シーン」を挟み込むことで、片づけられるかもしれませんが、2クール内でこれだけバトルが多くて、その内容に辻褄を合わせるのは難しいようですね。
{netabare}
ラストバトルでのエリザベスの超回復技にはちょっとビックリですね。確かにやたら目ったらラスボスが強すぎてずいぶん戦死者が出ているなと思ったんですよね。その戦死シーンがあまりにもやっつけなので何かあるかとは思ったのですが、このエンディングは想定の範囲内ですね。
予想外に感じたのはホークの復活方法ですかね。「こんなんでいいの?」とはおもいましたが。
{/netabare}
戦後は丁寧に登場キャラのその後を追いかけていました。七つの大罪メンバー以外の主要キャラについても後日談が描かれていたのは好感が持てますね。ずいぶん尺をとっていたように思います。
原作が続いていることと、まだ何点か決着がついてないこともあって2期への伏線も残されていますね。一応の区切りをつけながらも今後への含みを持たせるという理想的な展開は2期への期待が膨らみます。
非常にレベルが高く面白い作品でした。