オキシドール大魔神 さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
ダブルスメイン
今回収録されている話は、ダブルスがメイン。シングルスの尺は20秒ほどでさらっと流される。もっとも、原作通りなので仕方ない事だが。
基本的に原作の再現度は悪くない。あえて厳しい事を言わせてもらえば、月光の「マッハ」の解説をもうちょっと詳しくやってほしかったのと(原作だと図があって分かり易かった)、汗の量をもっと多くしてほしかった。そうじゃないと必死度や疲弊感が足りなく見えてしまう。また、木手と丸井、遠野と君島のダブルスが今回分で終わらなかったのが残念だった。
もう一つ、原作からの不満点を吐露する。木手・丸井vs遠野・君島ペアのダブルスで、途中で木手が丸井を裏切るが、これが若干意味不明。木手のモットーは、「強い方に着く」である。今回の試合展開は、まず丸井達が3ゲームリードしていた。君島により丸井が調子を崩し、3-3になるも、その時点では追いつかれただけであり、相手の強力な必殺技や一発芸によってピンチになった、というほどではない。木手の注意に丸井が逆切れしたとかならともかく、丸井も調子を崩された自覚があり、反省もしている。丸井が調子を戻せば、流れは再び丸井達に戻る可能性があったのに、リードされてからならまだしも、その時点で木手が裏切る。かと思えば、丸井のワンダーキャッスルに可能性を感じて、再び掌を反して裏切りを撤回する。モットー的に考えれば、丸井が負傷した時点でまた裏切ってもおかしくないが、なぜか今度は丸井の味方であり続ける。ましてや、これまでの裏切りを詫びるかのように丸井を庇い始める。君島から提案された遠野を潰すための交渉内容的に、まず裏切りが必要というが、木手のモットー的に考えれば、交渉内容を律儀に守る必要はない。それに、木手はコート上の殺し屋の異名を持つ、冷酷で残忍な性格だ。テニプリでも、手塚戦で追い詰められた時には、砂をかけるなど卑怯な手も使っていた。その性格から考えれば、交渉内容を律儀に守る必要もないし、試合後半の丸井の味方であり続ける必要もない。要は、裏切りのタイミングと、木手のキャラが崩壊しているのが不満。最初から木手が裏切る事なくそのまま戦い続けていれば、遠野を潰せたかはともかく、難なく君島達に勝てた可能性もあり得たので、モットー的に考えて裏切りは必要だったのかと思う。