HATAKE さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 3.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
よっしゃ、ゲームの中くらいふわふわした恋愛をしてやるぞ!
この作品だけは原作からの視聴です。
関係ない話ですが、某週刊誌の読者プレゼントでVitaが当たり、どうせだから何か安いソフトでも買うかとゲームコーナーをぶらついていたら「なんぞこれ、何も面白そうなのないやんけ!」とVitaのソフトの少なさと有名なタイトルの少なさに唖然していた時に廉価版のソフトコーナーで「フォトカノ(多分こんなタイトル)」と「ホワイトアルバム2」というタイトルに目がいき、もうこの際だから未開拓ジャンルの廉価版でも買っちゃえ!と半ば投げやりに2つを手に取り、どちらにしようか見比べました。
「フォトカノ」はなんだか気に入った女の子を盗撮魔よろしく写真でハァハァするゲームなのかなという感じだったので、ちょっとなぁ…というふうに陳列棚へ。
一方「ホワイトアルバム2」は2というだけあり何かの続編かなぁ…でも悲しそうな顔の女の子が表紙を飾っているのは何故だろう?裏面に書かれている『もう、見たくない…でも、見届けずにはいられない。』という意味深な言葉…それに意外と好みなキャラデザだったので「もう、これでいいや」と購入。
買う動機にもなった気に入ったヒロイン。そのただ一人のヒロインと幸せになりたいがために試行錯誤し、やっとこさトゥルーエンドを迎えた時は涙が出ました。感動の涙…というだけではありません。主人公のことをずっと思い続けてくれていたもう一人のヒロインや、その他支えになってくれていた人たちとの決別…
色んな感情が入り混じり、プレイしている途中でも、本命のヒロインだけではなく、もう一人のヒロインとの思い出もよみがえり『他に道はないのかよ』と…最終章の武也と同じセリフが頭のなかで渦巻いていました。
このアニメは原作の3分の1。プロローグの部分です。
学園祭まではワクワク気分で視聴できた(る)かと思われますが、それ以降はどのヒロイン押しでも辛い展開ばかりです。
まさか自分もこの手のジャンルのゲームは初めてなのに、まさかここまでの内容で、いや、ストーリーに不満があるわけではないのだが、想像していた「女の子とのふわふわした現実ではありえない恋愛をするぞ♪」という夢はことごとく打ち砕かれ、最後まで残ったのは「どうか、この女の子だけは…どうか幸せにしたい…せ、せめて」というふうに。まるで近くにトイレがなく、一生懸命我慢しながらトイレを求め暗闇の中をさまよっている気分でした。
もうほんと、初めて買った未開拓ジャンルのゲームがこれほどまでに心抉る内容だったお陰で恋愛に対しての恐怖心が生まれました。
もしこのアニメを見てから原作をプレイしてみようかな?という方にはどんな内容の物語なのか大体の見当は付いているから比較的楽でしょう。
しかし、私と同じ理由で「ちょっとプレイしてみるか~」的な、軽い気持ちでプレイしようとしている方がいたら気をつけてください。
あなたが食べようとしているものは単なるラーメンではなく、香辛料の効きまくった、激辛のラーメンであり、目からは涙が溢れ、胃は荒れまくり、箸を止めようにも器の底にある開放感を求め進むことしか許されない商品であることを。
それでは