「プリンセスチュチュ(TVアニメ動画)」

総合得点
73.5
感想・評価
197
棚に入れた
1048
ランキング
1010
★★★★★ 4.1 (197)
物語
4.1
作画
4.0
声優
3.9
音楽
4.2
キャラ
4.1

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ネタバレ

静御前 さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 1.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

本当にもったいない!

 佐藤主監督作品という事で、女の子たちがほのぼのするアニメなのだろうと思っていたのですが、アニこれのレビューを見て鬱とのこと。

 視聴してみて確かに鬱々とした印象を受けました。チュチュが感情を失った王子の心を取り戻していく、という筋書きですが、人間の感情にも暗いところがあるわけで「悔しさ・寂しさ・慈しみ・不安・恐れ・一途に思う心・愛」など結構エグイことも描かれています。
個人的には、レストランの件には感動しました。
 さて、この物語の特筆すべき点はくるみ割り人形をモチーフとしたバレエ作品のようにお話が進んでいく点にあります。どこまでが物語なのか?なんてデカルトさんみたいなこと言われて、見ていて不安になることしばしば。
要所要所でチュチュたちの、まるで劇を見ているような掛け合いが行われます。私はバレエのような高尚なものにはついて行けないようなので退屈に感じましたが、好きな人は好きだろうし何より作品の大きな魅力の一つだと思います。
なんですが・・・主観としてアヒルが少女である設定が疑問に感じられました。「萌え」を表現したかったのか、幼児向けにしたかったのか、彼女のドジっ子・でも素直でまっすぐ!のようないかにも視聴者に媚びた演出には一々萎えました。ミュートミュートうるさいです。もっと落ち着いた「大人な」キャラクターだったら作品全体が引き締まったと思います。そうした意味で、キャラのデフォルメはコメディがやりたいのかシリアスを表現したいのかを非常にあいまいにしてしまっています。
とはいえ、アヒル以外のキャラクターは非常に魅力的です。「結婚」に異常に執着する猫先生、人の不幸を好むりりえ、「悲劇」を求めるマイヤー、悪役になり切れないるぅ・・・など。個人的に雛の章のニヒルなミュートも好きです。あとエデル可愛い。
モブが良く、主人公が物語をダメにする典型例ですね。
あともう一つ、決定的な欠陥?が物語の構成についてです。雛の章の前半が惰性過ぎて萎えます。るぅが誰かを洗脳→待って!!!あひる登場→踊る→私はミュートに何をしてあげられるんだろう?・・・ の繰り返しです。前半7話くらいずっとこの繰り返しです。気力で視聴しましたが、退屈すぎて倒れそうでした。きっと指南役のエデルがいなくなったからあんなにグダッたんですね。まぁ、うずらもいい味出してたんでいいんだけど。
卵の章前半+雛の章後半=1クールでいいです。
雛の章を前後半に分けるという奇抜なこともやってるようですが、いいこと言ってても、グダグダ引き延ばして繰り返すと自分で自分の首を絞めることになる、皮肉ですがこの作品から学ばせてもらいました。
レストランが見切れるなど、演出に力が入っているのは感じたんですがね~
 感じたメッセージとしては、物語から抜け出して現実を見ろ・自分の意志、感情で動け、っていうところですかね。完全に主観ですが、ふぁきあが剣を捨ててペンを持ったところにも何か意図があるんですかね。
 長々書きましたが、「萌え」や「ラノベ」が跋扈する昨今には決して見られないような前衛的な作品なので見ておいて損はないと思うずら。
つかこんなん円盤売れるわけ無・・・
以上、前述の気になった点が無ければ75点です。

投稿 : 2015/03/09
閲覧 : 396
サンキュー:

2

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