超しじみ さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:今観てる
(9話まで視聴)飯テロが注目されがち(?)だけど、本作の魅力はそこだけじゃない。
「メシ作監」なるものまで就き、料理の魅力を全面に出している作品ですが、この作品の魅力はそれだけではないと思います。
この作品の魅力は他にも、「料理や食事を通して紡がれていく人間関係」があります。
たしかに、劇中で登場する料理はどれも美味しそうです。また、食事のシーンも様々な演出を使って大胆に描いてきます。・・・そうです、飯テロを喰らいますw
でも、これは作品を盛り上げるための、そして、より人間関係を魅力的に見せるためのアクセントのようなものではないかと思います。ここで大きく盛り上げることで、その後の静かな場面において、キャラクターのやり取りやリョウの心の声がより一層良い味を出してくれています。
このメリハリがあるからこそ、その後の人間関係がとても温かく、ぽかぽかとしたやさしい気持ちにさせてくれるのです。「一緒にぽかぽかしませんか?」というキャッチコピーは、まさにこの人間関係のことを指していると思います。
そしてそのメリハリを出してくれているのが、シャフトのキレのある独特な演出です。盛り上げるための派手な演出。動作を強調するために、あえてカット間の辻褄を合わせない演出。遠近法を利用した、心情や規模を表した演出などなど・・・。そういった特徴的で分かりやすい様々な演出のおかげで、ひとつのお話のなかで「動と静」の切り分けがしっかりとされています。
ここまで魅力について語ってきましたが、実はここ以外にも、セリフに注目をしています(ちなみに食レポのことではありませんw)。
シリーズ構成・脚本を全て岡田磨里さんが担当するということで、物語だけでなく、面白いセリフもたくさんあります。
たとえば、{netabare}4話の、リョウと明が電話をするシーンなどです。
このシーンで明が話していた「あれぇ!?言ってなかったけ~?お姉ちゃん・・・、あ、リョウのお母さんと...」というセリフ。明は自分自身の思い出を回想しているため、無意識のうちに「お姉ちゃん」と言ってしまいます。その後すぐに電話先にいるリョウのことを思い出し、「リョウのお母さん」と言い直すのです。この言い直す瞬間のセリフとかが、何気ないんですが、キャラクターの心情などがしっかりと表れていて本当に好き{/netabare}です!
TBSで放送していることもあって、テレビ視聴の際は字幕が付いています。そのため、何気ないセリフとかでも見つけやすくなっているので、気になったら探してみてください。いろんな発見があると思います!
アニメ化が決定した時から“新房昭之×岡田磨里”という異食コンビですごく期待をしていましたが、その期待を大きく上回ってくれていると思います!本当に毎週が楽しみです!