ダレイオス さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
家族の暖かさを感じさせられるストーリーなのは良かった。
不良設定の主人公、朋也と友人で同じく不良の陽平を中心とした
学園ものですね。
ただ、チョット話を聞いているとツッパリとか他人に迷惑をかける不良というよりは
遅刻を繰り返したり、学校では愛想が悪い、スポーツ推薦で入学したのに現在は帰宅部だとかをしている
ただの素行不良の生徒に見えました。
そういえば1話でよそ者の男が学校のグランドで暴れてましたが
ああいうのが典型的な不良ではないでしょうか
と自分の考える不良とはチョット違うようですね。
まあ素行不良な生徒も不良なら不良なんでしょうけど・・・
本作はそんな、朋也とその友人陽平になぜか寄って来る女の子達との物語ですね。
ヒロインは渚でなぜか、すぐに朋也と知り合いになり友達になってました。
朋也は渚とのファーストコンタクトはかなり普通でまともな対応をしているんですね。
普通の男女に見えました。そのため不良ってことを忘れてしまいそうです。
そしてその渚ですが体が悪いのと留年している設定で性格もどこか抜けている所があって
その渚を主人公である朋也が支える展開でした。
渚の家族もかなり早く登場して、家族ぐるみの暖かい話が見られて面白いとは思います。
他のヒロインは強気の暴力系の女の子か性格がどこか抜けている女の子の2通りですね。
暴力系は智代と杏で
智代は陽平が因縁つけるので暴力というよりは決闘みたいなもんなのでしょうがないかなとは思いました。
暴力シーンがなぜかギャグになっているので女の子の暴力はギャグてことなんでしょうね。
面白いといえば面白いけど、なぜギャグなのかはわかりませんね。
杏は朋也が椋と話をしているだけで暴力を振るおうとして怖いです。
朋也てなにか悪いことしたのかなと思います。
多分してないですね。おそらく不良という悪の権化という大義名分のおかげで暴力を振るわれている
状況でした。男女逆ならギャグではすまされませんね。
どこか抜けている子は風子、ことみで
事故だの不幸だので泣かせにくる展開で
本作ではこっちのタイプの子をメインストーリーに持ってきていました。
ストーリーは現在は休部してまっている演劇部を渚が再建を目指すものになっているけど
ギャルゲーストーリーなので、私は原作はプレイしたことがないのですが
アニメ見た限りでも色んなキャラの原作のルートを無理やりくっつけてるなとは思いました。
よくあるギャルゲーのストーリー構成です。
そのため渚の演劇部再建の話が最初から進むかと思ったけど
あまり進みませんね。
すぐに他の子のルートになりその子のストーリー展開になりました。
その子は風子なんですが、まあ演劇部の再建の話を進めているうちにいつの間にか
ルートに突入していたので違和感はなかったです。意外に自然でした。
その風子はまあ姉の結婚式の出席者を集めようと学校でヒトデの彫り物を
配っている辺りがポイントで
そういった意外性のあるのは素直に笑えるし、個人的には面白いと感じました。
まあ姉が途中で風子について、意外な事実を述べるので
風子が何者なのかも途中で考えてしまう展開になったりで
いきなりファンタジーぽくなりました。この辺はやはりKEYアニメですね。
理に適っているわけでもなく
とにかく、事故だの精神的に幼いなど設定で抵抗が出る人はいるでしょうが
実際音楽もいい、作画、演出もいいしストーリー展開も尺がとれててわかりやすいです。
だんだん、みんな風子を忘れる悲しい方向に向かったりで
泣かせにきているとわかっても風子が姉の結婚式を開きたいと思った切ない思いが奇跡に繋がり
感動ものになっているのは正直いいなって思いました。
ことみも演劇部のメンバー集めで加入することになったのだけど
いつの間にかメンバーになってましたね。
天才設定だけど、やはりどこか抜けていて幼いキャラで朋也がサポートする形ですね。
独特の感性の持ち主で天然キャラな分部がギャグになっていて
個人的には温かく見守れば面白いとは思える感じですが、その辺りは好みが分かれるでしょう。
バイオリンが下手な部分がギャグになっていて、下手なバイオリンの音自体が凶器になり
窓ガラスが割れるなどの被害が出る辺りは、笑えますけど、ここだけ昔のアニメの演出ですね。
下手なのにバイオリンのリサイタル開いたり
みんな演奏会になんだかんだ行って来る辺りもおかしくてギャグでしたね。
やはりKEYアニメは基本ギャグなんだなと思いました。
全体的にも寒いギャグが多かった、ギャグはが笑えるかどうかは人次第だと思うので
やっぱり好みかな
そんな中、本筋が進むのですがいきなりシリアスになりましたね。
風子に比べると現実的な話なんで、都合がいいとは思うけど
ありえるかなとは思いました。感動は出来ると思います。
まあ、ここまでの風子と、ことみのシナリオは丁寧でした。
話数も十分にあり作り込みはちゃんとしていました。
よくよく考えるとハーレムなのだが、この2人は恋愛対象というよりは
よき仲間という印象が強いのであくまでも友人なので
普通に友情ものとして見ることが出来ました。
ただ2クール目は、杏、智代といった
強気で大人のキャラで色っぽい女性のシナリオは、かなり原作のシナリオを省いているように感じて
チョット中途半端でした。
シナリオ自体は丁寧でないのに、やたら朋也と女の子とフラグが立ったりエロいシチュエーションが多い。
停学になったのは自分の責任だからと智代が朝起こしに主人公のベッドにまで来たり
ご飯作ったり、うーんハーレムですね。
そういえば1話で不良をグランドでボコったのはセーフで今回は停学なのも唐突だったかな
1話より先生達にわかりにくい場所で戦ってた気がするのにね。
アレがセーフで今回がアウトって・・・
まあ智代のシナリオは一応はクラナドのテーマでもある家族愛から
脱線はしてないので見れるとは思います。
短編なのでやや尺不足でしたが・・・
杏は体育倉庫に閉じ込められて、完全にエロ狙いでした。
ただね。朋也が意図的に彼女の行為をスルーしているのでハーレムといえば
ハーレムだけど嫌な感じはしなかったな
2クール目になると朋也が他の男が渚に触るのを阻止したり、渚のことが好きだとわかってくるので
渚のことだけ好きなんだなとわかると、朋也は一筋で好感は持てました。
渚も朋也を妙に意識する展開が多くて楽しかったかな
一応一番のメインヒロインは渚だと思うので芯がズレてないのは良かった。
朋也を守るために朋也の恋人だと言ったり、可愛げのある態度は微笑ましいですね。
とっさについた嘘だと言っても建前上なのも手にとるようにわかるので
彼女の気持ちは良くわかりました。
最後は渚のシナリオでしね。
一応一番のメインヒロインなのに話数が少なく、ことみ、風子よりは尺は少なかったです。
いきなり、朋也を古河家に居候を許したり、ん?朋也って本当に不良て思われてるのかなと
違和感があったり間単に同居って・・・まあ渚があの性格なので両親がいい人なのは
必然かもしれませんが都合のいい展開と思いました。
ただ渚のシナリオは家族のありかたがテーマになっていて
親には親の愛があり、子供には子供なりに考えた愛があり
それぞれの気持ちは伝わってきました。
親が必死に働くの当たり前だけど、そのせいで子供にかまってあげられなくなるなど
意外に考えらせられる話でした。
演劇の話はあまり練習とかはしてないし、劇の本番もギャグ&強引な親子馬鹿で
乗り切って勢いで誤魔化したかなとは思いましたが面白かったのは事実ですね。
気になる所は朋也の家族がらみは一応は家庭の問題があると描写しておきながら
放置している状況ですね。あと親が働いてないのに生活費どうしているかなど
謎は多かったです。その点は2期があるのでやるのだろうけど朋也の家庭問題は準備段階に過ぎませんでした。
作画は2008年ごろに見た時は自分はまだ深夜アニメにそれ程は慣れてなかったので
作画は良いけど気持ち悪い作画だと思いました。
でも今見ると作画は2007年から2008年のアニメにしてはかなり奇麗だし作画的にも
当時に比べて深夜アニメに慣れてきたので違和感はなかった。
作画が奇麗なだけでなく演出も凄く良かったです。
ギャグなんかも演出のいい作画で楽しめました。
作画については好きか嫌いかの好みだと思います。
声優さんは朋也役の中村さんが勢いのあるギャグの演技は良かったです。
渚役の中原さんも、可愛らしい演技は上手かったし
彼女がまじめな性格だということも聞いていて伝わってきました。
感動的な場面で違和感のある演技だと気になるのですが
そのような場面はなくて素直にいい演技だと感じる場面が多かったので
演技については文句はないです。
音楽はいい場面で雰囲気のあった曲が流れていたので、かなり良かったです。
やはり感動系のアニメは曲もかなりいいのが多い。
ギャグ場面でもやっぱり、場面にあった曲が流れるので
音楽についても高評価出来ると思います。
朋也が不良には見えない設定倒れは問題でしたが
風子と、ことみのシナリオは丁寧に作り込んでいてかなり良かったです。
2クール目は無駄に朋也がフラグを立ててハーレムぽかったけど、朋也が渚、一筋で通していたので
納得は出来ました。最後は家族の暖かさを感じるストーリーなのは良かった。
演劇については中途半端だったけど、全体のストーリーは良かったので満足です。
あとKEYアニメだけに寒いギャグが主体でした。
ギャグに関しては完全に個人の好みでしょう。自分は笑えたので満足です。
2期がある前提のアニメなんで回収しきれてない部分もありますが
その点を考慮すれば質の高いアニメだったと言えるのでないでしょうか