しんばくん さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
「ぼくらの」に続く言葉を沢山見つけよう【3.8】
物語:4.2 作画:3.7 声優:3.8 音楽:3.6 キャラ:3.8 【平均:3.8】 (65.5)
ジャンル :SF
話数 :24話
原作 :鬼頭莫宏(漫画)
アニメーション製作 :GONZO
監督 :森田宏幸
キャラデザイン :小西賢一
音楽 :野見祐二
OP :「アンインストール」作詞・作曲・歌 - 石川智晶 / 編曲 - 西田マサラ
ED :「Little Bird」〃
:「Vermillion」〃
参照元 :Wikipedia「ぼくらの」
【あらすじ】
夏休みに自然学校に参加した少年少女15人は、海岸沿いの洞窟でココペリと名乗る謎の男に出会う。子供達は「自分の作ったゲームをしないか」とココペリに誘われる。ゲームの内容は、「子供達が無敵の巨大ロボットを操縦し、地球を襲う巨大な敵を倒して地球を守る」というもの。兄のウシロに止められたカナを除く14人は、ただのコンピュータゲームだと思い、ココペリと契約を結ぶ。 Wikipedia「あらすじ」冒頭
【特徴】
①超越した科学、巨大ロボット
②家族愛、鬱々しい、シリアス
③勧善懲悪な展開は無い
④登場人物多め
【長所】
①単純にキャラ毎のドラマを繰り返すだけではない
【短所】
①終始鬱々したストーリーの為、苦手な方は無理して視聴する必要は無い
【短評】
{netabare} まず長所からです。物語のメインとなる構成は、地球を守ってゆく過程で1人ずついたたまれない状況に追いやられた後、家族と過ごすし、かけがえのない事を見つけた後にロボットで敵を討つという構成です。登場人物が非常に多い事から、あらかた毎回のように家族ドラマが展開されるだけと予想されると思います。実際、毎回でないにしろそれに近い間隔で家族ドラマが展開されますが、ゲームに関する謎が少しずつ明らかになったり、15人以外の登場人物もパイロットである15人を守る為に奔走する様子も描かれています。この謎が明らかになっていく事と奔走する様子が緊張感を演出し、次回への引きを強めていると感じ長所としました。
次に短所です。残念(?)ながら報われる事のない物語です。しかも特徴③と合わせてなので腑に落ちないと感じる事もあるかもしれません。よって、これらを期待しての視聴をお勧め出来ません。{/netabare}
【総括】
一貫して家族ドラマを主軸とした物語構成ですが、後半は前半と少し異なり、様々な登場人物の思惑が働いたり、少年少女達に更なる重圧が掛かります。また、物語が大きく動き出すのも後半からです。観ていて辛くなったら無理する必要はありませんが、半分まで観る事が出来たなら、恐らく最期まで観続ける事が出来ると思います。残酷な運命に抗う少年少女と家族の勇姿を観て、何かしら感じ取れたら良いのではないかと思います。
【思った事、及び蛇足】
いかにも深夜アニメらしい内容でした。
特に特徴③にそう感じました。
だけど私はそこが好き。
1、2話観た時には『無限のリヴァイアス』のパニックと
『新世紀エヴァンゲリオン』の様なセカイ系の世界観を合わせたような作品に見えたのですが
序盤以降観続けているうちに『未来日記』の様な1キャラずつ消化してゆく物語構成に似ていると感じた。
しかし、上述の3作品と似ている部分は感じられたものの
いずれの作品とも酷似している訳ではなく
終わってみれば私には目新しい作品に感じました。
ここからは余談ですが
最終話観終えて「あれは伏線だったよなぁ」と思い
未回収に思えて仕方なかったので個人の考察サイトを覗いたのですが
未回収に思えた伏線はそこで完結しているので伏線ですらなかったようです。
・・・なるほど未回収に感じるのは少年誌に毒されてるのか・・・と。
ちょっと悔しいですが内容は意外にも大人向けだったようです。
それに終盤「あれ?これはどういう事?」となる場面もあったので
何も考えずに観る事のできる序盤~中盤の雰囲気のまま終盤に突入すると
不意打ちを食らうことになります。
ちょっと理解に苦しむ事になったら納得できるまで観直すと
スッキリとしたラストを迎えられると思います。
(私みたく人様の考察を見てしまうのもアリですがw)
このアニメを観る前は安易に涙を誘う展開だったら嫌だと思い
気にはなっていたもののずっと観るのを避けてましたが
観終えてみると1人1人のエピソードに安っぽさは感じず
くささは有りませんでした。
序盤こそ選んだのは失敗だったかなと思いましたが
その後から少しずつ明らかになっていく謎が次回への引きとなり
最期まで一気に観る事が出来ました。
最期に
タイトルの「ぼくらの」に続く言葉を沢山見つけようとは
最期まで観ても「ぼくらの」というタイトルの意味がはっきりしません。
私は物語から感じ取れる事が沢山あるほど
後に続く言葉(テーマ)も沢山見つかるのでしょうし
色々な角度で楽しめるのではないかと思いその様なタイトルにしました。