photon さんの感想・評価
2.8
物語 : 2.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
飴と鞭の擬人化
飴と鞭をそれぞれ擬人化したような作品という印象。
生一本なんていう一つの性格に訴えかけ、作中でもまずまず利用されていたように思う。なので老獪な人間には退屈に感じる面があるかも知れない。
割と多岐に渡って誤った言葉の使い方を目にしたけれど、要所は割と外してないところが評価される点なのかなと思った。
弊害にまで至らない語弊や非現実的なコミュニティの脆弱性、疑い切れていない(思慮が充分でない)シニック等々が評価できない点ではあるけれど、シュルレアリスムやファルスだと言い切ってしまえば多少評価できると思う。
そんなわけで今回は評価するに当たってシュールな作品、或いはファルスであるという仮定を設けたけれど、もしそんな意図がないのだとしたら面白味が吹き飛んでしまう。仮定としたのは本作品がそうであるかどうかよく分からない、悪く言えばそうした印象が弱いと感じたわけで、印象が弱い分評価も落ちてしまう。
評価項目はストーリー以外にあまり興味が無いので手をつけていないけれど、視覚的には類似性が高いように思う。
最後に、loveというよりもdevotionとかなんじゃないかな。
追記
作中にある学生同士の会話の雰囲気をどこかで見た記憶があるように感じていたけれど、しゃべり場だった。青臭さを発したり必死に隠したりなあの雰囲気に似たシーンが割とあったように思う。青春の表現方法の一つとしてはスタンダードでシンプルだと思う。
更に加えて、作中で社会の正しさについて会話するシーンがあるけれど、この現実社会には存在しない設定は原作者が敢えて行っているのか、それともリミットサイクルの外に飛び出そうとしないある種の作家病を患っているのか、兎にも角にもこの設定によって世界観は狭くなっているように感じる。