ふぁれのぷしす さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
台詞はくどいですが、青春モノの佳作です
ノイタミナ全22話、音楽をテーマとした青春アニメ。
「有馬公生」が母の死によりピアノが弾けなくなり、4月のある日「宮園かをり」というバイオリストと出会い
有馬公生の止まった歯車が動き出し、色々な想いが人を成長させていく。
個人的に好きなジャンルですが、台詞の表現がいちいちくどいです
思春期の頃ってこんなに飾ったりせず、もっとストレートな表現をするもので
その辺が鼻につく人もいると思います、佳作ですがそこだけは気になりました。
タイトルの「君」の「嘘」、最終回まで観ればその意味が分かります、そして泣けます。
ただ全22話視聴しないとそれが分からないので、少し中弛みを感じるかも知れません。
以下それについてのネタバレ
{netabare}
1話でかをりが公生に出逢え嬉しくて泣いていたり、
8話で「井川絵見」が泣いたシーンでそこに「かをり」もいたり、
「君」と「嘘」のプロットを最後まで考え、それに向かって一直線に進んだ作品です。
タイトルの「君の嘘」とは、かをりの嘘なんですが、
この作品は「君」を台詞で多く使ってるよう、テーマになってる感じであり
OP「光るなら」、ED「キラメキ」の歌詞に「君」が意図され使われています。
普通に観ていればその歌詞の「君」の意味は、公生→かをりで、君はかをりと解釈すると思いますが
最終回で「嘘」の意味が分かり、実はかをり→公正で、君は公生と反転します。
つまり救われたのは公生のようにみえて、実はかをりだと思っています。
死んでしまったけど、救われた感とやり遂げた感があり、ハッピーエンドでは無いけれど、
公正もかをりも満足の行く着地点ではないかと、ついでに「椿」も。
「君だよ君なんだよ 教えてくれた 暗闇も光るなら星空になる
悲しみを笑顔にもう隠さないで 煌めくどんな星も 君を照らすから」
あとこれだけは言いたい、「渡」はかをりが公正を好きだと分かった上で動いている良い奴です
アニメだと利用されただけのマヌケな人に見えるかもしれませんが
渡が言う「俺じゃダメなんだ」「何かして欲しいって言うのは決まってお前だよ」
こういう細かい心情の入れ方もこの作品の良さだと思います。
君が好きです、好きです、好きです。
{/netabare}
声優さんの演技も、作画も良く是非2周目を観て欲しい佳作です、色々と気付くことがあります。