makkotty さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
良い作品・・・。
タイムマシンで歴史を変えまくるっていうストーリーで複雑だったしアニメだとちょっと分かりにくいかも・・・
最近原作をやってみてすごく良くわかった。
やってみると世界線のイメージとかがよく分かります。
原作を折角やってみて凄く良かったのでその感想を書いておきます。
ノベルゲームなので読書するのとあまり変わらないですが時間はかかりました。
この作品にはテーマがあったと思います。
「大切な誰かを救う為に決まりきった運命に抗う。」
ヒロインは一人一人が変えたい過去や未来、現在、重たいものを抱えています。痛々しいくらいです。
以下はキャラクターに焦点を当てたネタバレな感想です。
{netabare}
キャラクターに関してーーーーーーーーー
鈴羽・・・
掴みどころのない感じ・・・です。
他人に頼らないで自分だけで何とかしようとします。
ディストピアになってしまった2036年を変えること。生まれる前に死んでしまった父親を探して会うこと。
過去への片道切符のタイムマシンで短い期間だけれどラボメンになって良い思い出を作り、過去へと飛んでIBN5100を探しに1975年にタイムトラベルします。
でも1975年に行った先でIBN5100を手に入れられず、未来を変える事に失敗したことに負い目を感じ、ものすごく不幸な一生を送ります。
皆で一生懸命に父親を探して答えに行き着いたのにそれを否定するDメールを送らないといけなくなり・・・。
Dメールは送ったけれどこれは後味が悪かったです。
フェイリス・・・
隙あらば他人を自分の思うように操ろうとする小悪魔な子・・・です。
でもそれは強がりだったりとか、それでいて自分の為だけではなく友だちの為に行動する子です。
喧嘩別れして亡くなってしまった父親をDメールで生き返らせます。でもそのDメールを取り消さなければならない状況になってしまい・・・。
岡部というか僕はそれを取り消すDメールを送るかどうか初見で凄く悩まされました。可哀想過ぎました。
ゲームだけど岡部の葛藤を体験しました。
ルカ・・・
すごく美人な男の娘で、Dメールを使って生まれたころから女の子になります。岡部が過去にローアングラーから守った事がきっかけで岡部のことを男だった頃から好きだったみたいです。それで女の子になりたかったみたいです。
それでもやっぱりそのDメールは否定しないといけない状況になります。
すごく健気で一途で・・・Dメールで変えてしまった過去とは言え生まれた頃から女の子になったのにそれまでの人生を全否定するようなDメールを送らなければならないのは辛いと思いました。
ここでも岡部の葛藤を追体験しました。
まゆり・・・
嫌になるくらい何度も死にます。
これは凄く惨かったです。
この子の死を避ける為に岡部は行動します。
「オカリンの重荷になりたくない」というのが後半の口癖の優しくて健気で可愛い子です。
ガチの天然キャラで欠点だらけな子ですが鈴羽を助けるときには大活躍で賢さも見せます。
岡部とまゆりは共通の過去を持っていて何で岡部が厨二病になったのかとか理由が明かされています。
何でここまで固執して岡部がまゆりを助ける為に行動したのか分かる気がします。
紅莉栖・・・
岡部の良き相談相手で、いわゆるツンデレです。
アニメと同じルートで色々な相談をして来てくれたりとかします。マナーにうるさいので話をしている時にメールの読み書きをすることを嫌います。
困ったとき何度も相談を繰り返して一緒に悩んできた紅莉栖が犠牲になってしまうところはまゆりが何度も死んでしまうのと同じぐらい悲しかったです。
ちゃんとしたラストまで見ると良かったなぁ・・・と納得の行く作品でしたが・・・失敗するとあんまりで、酷いし惨いです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この作品のすごいところは裏の設定の充実っぷりがすごいです。
どこがすごいかと言うと、岡部倫太郎が「何で」厨二病で狂気のマッドサイエンティスト「鳳凰院凶真」と名乗っているのかとか。
これも自分が好きで名乗っているのもあるけれどそれを恥ずかしくても続けているのが「誰かの為」だったりとかしてすごく感動した。
あと岡部が「何で」未来ガジェット研究所を作ったのか・・・その理由も「友だちが欲しかったから・・・寂しかったから」と紅莉栖に語っていたのが印象的でした。
あと綯とか・・・綯さんの未来と過去はα世界線上ではものすごく怖いです。
{/netabare}