ふの人 さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
あゝ俺のダルク
あまりノイタミナでやる作品は目に触れることが少なかったんですが、
この作品においては想像以上に作画レベルの高さに驚きました。
初期の頃にやっていた「のだめ」の記憶が蘇ってくるようです。
原作に忠実なキャラクターデザインというのもノイタミナらしいところですね。
さて、この作品は原作について一切知らないので、アニメ基準の考察になるのですが、
やはり2期までを意識した構成だったりするんですかねコレ。
風呂敷包みを広げるだけ広げて様々な伏線をばら撒いたものの、
かなり未回収な伏線や疑問がかなり残ってしまっていて、
とりわけ最終回の締め方はすこしあからさま過ぎたのではないかとも感じました。
まぁ原作を買え!という魂胆もあると思うのでそれはそれで。
とはいえ、結果11話というなんだか中途半端な話数だったのも手伝ってか、
かなりとっ散らかった印象が強く残ってしまったのも事実でした。
さらに全話を通して見た結果「龍ヶ嬢七々々の埋蔵金」ではなく、
「壱級天災の名推理」というまるで実際に出ているスピンオフそのままの印象で
しかもその天災があまりにもチート的な才能の持ち主だったので、
まるで七々々がお供え物のような存在に沈んでしまった印象を受けました。
キャラクターデザイン的にも天災とダルクで7割くらい持って行ってしまった感じで
最近の作品の中ではちょっと特異なパターンだったなぁと思いました。
とはいえ繊細かつ丁寧な描写でかつキャラクターも可愛い、
具合良く絡み合った人間関係といったバランス感は結構良かったのではないでしょうか。
今後の展開も結構気になるので、この機にラノベ復活したいところですが、
4年くらい活字とはご無沙汰なので、果たして再び火を灯すことができるのだろうか…。