たまきや さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
愛は沈まない!
結論から言えば、映画料金1,100円(映画の日価格)分は十分に楽しめた。
「1,800円を払ってまで観る価値がございますか」と問われたら「作品愛がないと辛いんじゃないかな、お金は大切だよ」と答えるけれども。
や、ちゃんと楽しんだけどね。理由は三つ。
一つ、『蒼き鋼のアルペジオ』が好きだから。タカオが大好きだから。愛は沈まないから!
二つ、ずいぶん前に観たTV版のことなんてほとんど忘れていたので、ダイジェストは願ったり叶ったり!
三つ、映画の日価格だったから。やったね、1,100円!
まず、アルペジオ愛は欠かせない。なにせ放映時間105分のうち3分の2がTV版のダイジェスト。
あの名シーンを大きなスクリーンでもう一度、という点に価値を見いだせないと睡デビルに襲われる。愛が試される。
当然ながら一見さんはお断り。
再放送組の自分は視聴から1年ほど経って記憶が薄れていたので、復習にはもってこい。
40分のオリジナルの部分は良かった。タカオかわいいかったし。水着だったし。
でも、予告編を見ているかのようで、新作でもう一度見させられそうな予感も……。
映像表現で「面白い」と思った点があった。
雷撃戦のさなか、主人公の潜水艦が艦首を下げる瞬間のこと。
艦長の命令から実際に艦首が下がるまで(実際に映像で表現されるまで)、3秒ほど画面が止まったままになる。
緊張感とスピード感に溢れる一連の戦闘シーンの中で、唐突に挟まれたその3秒の「間」にハッとさせられた。
巨大船舶の舵が利き始めるまでには時間がかかることをリアルに表現したかったのか。
アニメ的な「嘘」を利用して小気味よく描いてきた中でのそのリアルな「間」には意表を突かれた。一球見逃してからの速球は効果抜群だ。面白い。