Zipzx22266 さんの感想・評価
3.7
物語 : 2.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
サイバーオタクアニメの決定版
原作に比べ、明確な犯人が存在しているうえに、その犯人の動機も自然であり、原作よりかは人の心に歩み寄った作品である。また後続の2nd GIGやSSSに比べると9課自体が先手を取れることも多く、優れた頭脳と技術で事件を解決していく様は見ていて痛快である。1-3話あたりは電脳というもののオリエンテーションになっており、見ている側にとっても比較的入りやすいかも知れない。
一方で、原作ほどではないもののやっぱりオタク向けだなぁと思う。自らの正義をあくまでも貫き通せるトップ、仕事上では全く非の打ちどころの無い女上司。反面何でも従ってくれる(ロボット)女事務員。勧善懲悪、金か権力か自己満足の正義という犯人の動機。戦争ドンパチ…。
とがっているのが攻殻機動隊の味でもあるが、それに拘泥していては先細りだろう。エヴァンゲリオンのテーマがありきたりなフロイトのテーマであるのに対し、攻殻機動隊はこれもやっぱり使い古しのデカルトやニーチェのテーマに過ぎず、発展性は乏しいだろう。