青陽 さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
人の業とそれに翻弄され続けた少女たちの結末は…
二期の最期で地獄少女の役目から解放されたと思われていた閻魔あいが再び現れた!?
実体が無いから中学生の女の子ゆずきに憑依することに。
なぜ再びお役目を?魂は救われたのではないのか?
きくりも実体が無く玩具に憑依してるらしい。二期では蜘蛛に取り憑かれてたっぽいけどあの体は何だったのだろう?
ってか誰だあの少年?
…と湧き出ては尽きぬ謎に惹きつけられ
三鼎は幕開ける。
*シリアスな笑い、ゆえにシリアス
第三者目線でも
畜生すぎィ、こいつは地獄に流されても仕方ない…!ってケースが多かった一期。
それに比べ三期では
かなり自分勝手な理由で地獄送りにする者が多い。地獄へ流しても
問題の根本的な解決になっていないパターンも多い。
また、流したほうではなく流されたほうに同情することも多かった。
これまでは
あんなド畜生のせいで依頼主まで地獄流れにならなきゃいけないなんて…というやりきれなさが多かったが
三鼎は
そんな理由で地獄に流されるのか…
って感じ。
二期終盤のラブリーヒルズでの地獄流し祭りのように些末で等身大な問題だからよけい人の業を感じる。
…もし正当に法で裁かれたとしても、死罪になるような奴はいないだろう。ってか有罪になる人物も少ないかも。
客観的な視点だと大した問題でなく見えても、本人にとっては大ごとで だから怨みも大きくて
しょうもないことに見えて その程度でよく地獄通信にアクセスできるなーと感じても当人は怨みの気持ちMAXだから名前を書き込むことができて…客観的な善悪ではなく、個人にとっての悪・恨みだから整合性など無い。
それが
今までより もやもやが残る原因。
きっかけは
ささいな事、でも重なって
地獄送りにしたいと思うほど怨みは強くなっていく。傍から見たら滑稽な理由、だからこそ怖いのです…!
以下は記録用のネタバレ&感想
未視聴の方、特に今後観るつもりの方は物語を100%楽しむためにも読まないほうがいいです、ってか読まないでくださいm(__)m
{netabare}
1話
主人公の少女ゆずきに実体を無くした地獄少女あいが憑依する。
いちいち生徒の行動をメモ帳に書き留める うざい教師を女子高生が地獄に流す。が、実は誤解だったと知りJKはいたたまれず転校
[若さ故の過ち]
2話
電気屋の奥さんに憧れて淡い恋心を持った小学生。
が、DV現場を目撃。男の子は奥さんを助けようとして夫を地獄流しに。
だけど、世の中にはいろいろな愛の形が…共依存かな?
夫が地獄に流された後、奥さんは失踪。
夫婦の問題に口を出した純粋で愚かな子どもはその結末に呆然とする
[若さ故の過ち]
3話
アイドルの裏事情
売れっ子清純派アイドルが過去に同期の子を虐めてたことで怨みを買う。
過去にまっすぐ向き合い懺悔し罪を精算しようとするが、相手が許さなければ意味はなく…。
流されたアイドルの子は
コンサート中に大勢の目前で消えたのに
なんで大騒ぎにならなかったんだろう?
[復讐]
4話
ベストキッド的な話
絵に描いたようないじめられっこが
ある日、強い青年と出会い、共に過ごし逞しくなる…ところまでは良いけど、そこから事件は起こる!バスでヤーさんの過激な行動(おそらく取り立て)を兄貴がスルーしてガッカリ。仕方ないことだとはわかっているけどガッカリ。だから兄貴を地獄に流す。理不尽やね
[失望]
5話
教師がモンペ(おばあちゃん)に目をつけられる。理不尽なクレームに耐えながらも話し合おうとする→「おばあちゃんはああしないと不安でダメになっちゃうの。先生は大人だからへっちゃらだよね?」生徒があること無いこと吹聴してると知り地獄に流す。
[怒り]
6話
骨女扮する憧れの女先生を巡っての女同士の争い。陰湿キマシ。結果、流される
[嫉妬]
7話
家庭事情が複雑な転校生をなんとか救ってやりたいと思った少年。しかし、本人からしたら余計なお世話でしかなく疎まれ流される。彼の心は壊れてしまっていた…
[とばっちり]
8話
マンション隣人トラブル。些細なことからおばさんの怨みを買い、陰湿な嫌がらせをされ
遂には飼い犬が殺されそうになり、耐えられず地獄流し
[復讐 制裁 流されても仕方なし]
9話
いい友達が現れず、周りに恵まれなかったまま暗黒面に落ちたver.の君に届け。
自分には狐さまがついていると思い込んだ少女は黒魔術にはまる。怨みの依頼が唯一の他者との繋がり。ある日、ストーカーの男を消して欲しいと同級生に頼まれるが
さだこちゃんには実際に力が無く、いろんな方法を試すが依頼を完了できない。
「何で死なないの!?」
全く怨みのない人間に対して徐々に怨みが溜まっていく様子はけっこう恐ろしい…。
最終的に地獄少女に頼むことで地獄に流して依頼を達成する。
…しかし、流されたヒトは別に悪いことしたわけでなく、クラスの女子がさだこの力は本物かどうか試したくてちょっとキモい男をストーカーだとでっちあげただけ(ひでえ)→彼女は自分のしてしまったことに驚愕する。
それでも彼女は自分の立場を守ることに成功する、が次の依頼が舞い込み呆然として終了。
…もちょっと、先のこと考えようよ。
[保身 ゼロから怨みが生まれる]
10話
母をよいしょして着物を買わせまくる販売業者。散財しまくる母親に呆れながらも、息子は家計を助けようと新聞配達のバイト。
しかし、ある時 業者が「あのババアちょろいぜ」と言ってるのを聞いてしまい我慢の限界。
息子は業者を地獄に流すが、別の業者が…。前回に続き、問題の解決には繋がらないパターンの話。
[怨み]
11話
ある少年が小説に影響され殺人を犯してしまう事件が発生。そのことでいろんな人間の人生が狂ってしまう。
問題の小説を書いた小説家と被害者の家族
事件について小説家にインタビューしたが編集長によって自分の記事を捏造されてしまった記者が知り合い、一緒に地獄流しすることを決意する。
・小説家のサインを求め、事件後は煙たがる勝手な同僚。
・小説家のインタビュー記事をでっちあげた悪徳編集長。
・事件の犯人。
それぞれ怨みの相手を流すが、その直後小説家は消える。小説のせいで息子が殺人鬼になったと思い込んだ母親によって流されたのだ…。9、10話に続き 負の連鎖が描かれる。
[制裁]
12話
根暗な漫画上手の少年が怨みグラフを作る。一番先に怨みのポイントが貯まった人間を流そうと計画したのだ。それまでは自作漫画の中で相手をバカにして怨みを発散。
そんなある日、好きだった女の子が彼氏に二股かけられていたことを知り
怨みグラフがMAXに!しかし
漫画を描くことで怨みを昇華していたので地獄通信にアクセスできない。
最終的には二股かけられていたことを少年に話してしまった少女がなんであんなキモい奴に話しちゃったのだろう…と後悔し、皆にバラされることを恐れて少年を地獄流しに
[隠蔽 とばっちり]
{/netabare}
★13話
{netabare}
お偉いさんの息子が酔っ払って暴力事件を起こす。被害者のタクシー運転手はそれが原因で半身マヒに…
だが、お偉いさんの一族なので上から圧力がかかる。真相を有耶無耶にした警察署長を絶望させるためタクシー運転手の娘 真山梓は署長の娘を流す…
[復讐]
☆キーストーリー
地獄少女が肉体を取り戻し、ゆずきの中から出て行く。
そして ゆずきの親友
秋恵が地獄に流される。
親友が流されたことで、ゆずきは地獄通信など使ってはいけない
と思うようになる。
また、地獄通信にアクセスしようとする人を事前に感知できるようになる。
その能力を得たのは
地獄少女が体内から抜けたときか
秋恵が目の前から消えた瞬間、目が赤く光るときか
この悲しい経験から
糸を引くのを止めようとするが人々の怨みつらみは止められない 溢れ続けるばかり
その善意が虚しいものだと気づかせるためにあいはその力を授けた?
後は貴女が決めることよ
と言った意味は…?
14
小物の悪党がほんの気まぐれで善行をしたばかりに人生が狂ってしまった女の子。彼女は男を地獄流しにする。
[保身]
15隣の芝生は青く見える。それぞれ羨ましがって妬んでいた兄妹。
とろい少女が兄を、兄が妹を流す…かにみえて和解→しかし、「いつかお前にもいい彼氏ができる」という言葉が引鉄に。子どもの頃にした結婚の約束を引きずっていた?らしい妹が兄を流す
[怒り→失望?]
16
未来予想図HELL 2 U
街で地獄通信にアクセスした男に遭遇し追いかけるゆずき。藁人形の紐を解くのを防ごうとするが地獄少女に止められ、彼の人生を見せられる。
純粋に子どもが好きな彼は、工場勤務の後、近所に住む女の子と遊ぶのが日課になっていた。そんな彼を周囲はロリコン扱いする。
そんなある日、二人と一緒に遊ぶようになった同僚の男がガチのロリコン(見るだけでNOタッチ主義)だと知る。家には隠し撮りした少女の写真がいっぱい…。
辞めろと言うが、変態紳士はそれを聞かないどころかお前も仲間だろ?と言い出す。
彼は少女を守るためロリコン男を地獄に流す。
その後、若く綺麗な女が工場に勤めることになる。
彼女はグイグイ来て彼と親密に。
なぜあんな冴えない男にアタックをしかけまくるんだろう?と思っていたら
実は女は流されたロリコンの恋人でロリコンの失踪の謎を探りにきていたのだ!
そうとは知らず男は仲良くなった彼女に事実を話してしまい、真実を知った女は男を地獄流しにする
…といった未来をゆずきは見せられる。
恨み流した相手がまた恨まれさらにその相手も恨まれ…
ずっと見てきた怨みの連鎖は止まらない
と告げる地獄少女。
なんとか未来を阻止しようとゆずきは後を追うが男は夜の街に消える…
[制裁→復讐(未来形)]
17話
あいの新しい従者 山藁の話
?眠いときに観たからよくわからなかった。時系列が混乱するね。
元は山で独り生まれた妖怪
山のそばの豪邸に住む一家を興味深く眺めていたが、ある日そこの子どもが沼地で行方不明に…
その後、山藁は
ふらりと興味本位でその家に現れる。
子どもと見た目が似てたから子どもの代わりに生活→人の暖かさを知る。
しかし人ならざるモノだと夫には気づかれていた。そりゃそうだろう。
病気の奥さんの治療のため冬虫夏草の苗床として研究に使われる。ちょいグロ。
妖怪ゆえに謎の効能があり、山藁を苗床に育てた冬虫夏草を煎じて飲むと若返ることが発覚。
そのうち奥さん秘密を知る→そんなのおかしい間違っていると山藁を逃がす。
息子をそんな風に使うなんて…とおこ
→地獄通信にアクセス
地獄少女のしもべとなっていた山藁と再会
再び研究に?使われたのかストックがあったのか
阻止しようとゆずきが訪ねて来るも若返っていてお婆さんだと気づかず帰る。
→その後きくりが様子を探りにくる
藁人形を子ども扱いするお婆さんは
子のカタキだ!と夫を
最後に流す
[制裁]
18
ラジ…レイディオにまつわる話
とある深夜ラジオの熱烈なファンの女の子。何度もお便りが読まれるハガキ職人ちーちゃんはゆずきのクラスメイトだった。
世間は狭く、もう1人番組でよく採用されるハガキ職人カエル姫も同じ学校の生徒だった。二人はラジオの話で意気投合し、ラジオのDJを出待ちすることに。これが悲劇の引き金だった。
実は番組が完全台本だと知ってショックを受けるちーちゃん。構成作家になりたいと思っていたカエル姫はさほど驚かない。
裏切られた!とDJを流すのかと思いきや、カエル姫を地獄流しにして口封じして 自らは事実を忘れ無かったことにする という暴挙に出る
[アイデンティティと夢を守る、酷いとばっちり]
19
華道の本家
百鬼流
その娘 花織は自分で生き方を決めたいと考えフラワーアレンジメントの道を進んでいたがスランプに陥っていた。
そんなとき当主である父が亡くなる。
父が他所で作った子どもが訪ねてきて跡を継ぐと言うが金のためだった
邪魔な花織を毒殺しようとするが御付きの男が察知して身代わりに。花織は地獄通信にアクセス!
[復讐]
百鬼流の裏の顔。人の頭蓋骨を花器にした死生観を強く表現するスタイル。それを受け継ぐことに。それがさだめ
ゆずきは三藁の正体に気づく。それは地獄少女としての力が目覚めつつあることを意味していた…!
あいはそれがさだめだと言うが…?
そもそも彼女に憑依したのもそれ故だったのか
しかし、なぜゆずきが選ばれたのか?
{/netabare}
20vs.地獄博士
{netabare}
1期の対地獄少年のような滑稽さは無かった。
1期で出たつぐみが再登場。ゆずきの学校で保険医をしている。
祭りの夜に鳥居を超えたら戻れなくなると忠告してくれたのは彼女だったのか。
オカルトを科学する。
博士は催眠により、つぐみに対する偽の恨みを抱き地獄通信へのアクセスに成功!名前を書き込む。
博士の邸宅に集まる地獄少女一味とゆずき、つぐみ。
地獄博士。彼の発見した空間定理は無人兵器の進歩に貢献してしまう。しかしそれだけでなく、数学で地獄の存在を証明した男。
地獄の普遍性
どんな矛盾した思いや
倫理的に間違った恨みでも関係なく流してしまう…その絶対性に惹かれた
地獄少女の存在に強く興味を持つのは幼き日に母が父を流したことも大きいようだ。その後、数年もしないうちに母も消えてしまったという悲しい過去….
自分の発見した定理のせいで罪なき人が殺される。そこに地獄流しと同じ虚しさを感じ、惹かれたのだろうか
罪滅ぼしの偽善で戦争により孤児
になった子らを引き取る
地獄少女に会い、地獄流しを実体験しようとするが
先に恨みを流されてしまう。
→子供たちの代わりに秘書が地獄流しを執行した
知的探究心による行動に見えたが実は
博士が心の底で地獄や地獄少女より渇望していたのは母との再会だった。あいはそれを看破していたようだ
つぐみは流されずにすんだ。彼女にゆずきは尋ねる
「本当はあなたも地獄少女になるさだめだったのでは?」
さだめは普通なら変えられない、そういうものだとつぐみは言う。
しかし、ゆずきはその定めを受け入れたくない。そりゃそうじゃ!
なぜ大罪を犯してもいない彼女に役目を任せようとしているのか、それは未だ謎
21
連れ子のいる父親(教師)が教え子と再婚。三人は仲良く暮らすが母親が妊娠してその家庭は歪み始める…。
母はマタニティブルーからか血の繋がらない海斗を虐待するようになる。海斗はそれでも母の愛を求め、父親はDVに気づかぬふり。
妻が壊れていく姿を見たくないという理由で息子を殺そうとさえ考える。海斗は母からの愛情を取り戻すため、お腹の中の子を地獄に流す。まだ産まれてないのに赤んぼうの名前が決まっていたのは伏線だったのか…。
父親は息子を消そうとし、母親は血の繋がる子ができた途端に海斗を虐待、海斗は産まれてない弟?妹?を地獄に流すというこれまでの物語とまた違う鬼畜の所業を見せる。
驚くべきことにその後家族は再び以前のような仲睦まじい関係に戻る。しかし、いつまで続くだろうか…次にまた子どもができたら…?
[保身]
22
瓜二つな双子の姉妹
優しく勉強ができる内向的な姉JDと頭も性格も良くないが外交的な妹モデル 女優
妹がけがをして姉が代役として女優をさせられることに
→才能があり認められる
妹の彼氏ともいい感じに
とうぜん妹は嫉妬、自分の居場所が奪われる恐れ
姉は妹になって代わるつもり?
地獄通信に書き込んだ名前も最後のろうそくの名前も光の反射で見えなくなっている。
双子ならではのストーリー展開が面白い。古畑ファイナルの事件をふっと思い出しました、はい。
姉にだけ腰のあざがある
残った結花にはそれがない。ということは流されたのは姉か
しかし、整形手術で取った可能性もある。しかし、それなら地獄送りにした証も同時に消してもらうはず。あれが残った状態でカメラに映るのはまずいだろう。そういうこと考えないってことはやはり残ったのは妹かな。ってか地獄送りの印は手術とかでは消せなそうだな。
23
久々の胸糞悪い回
ゆずき達が高校受験に向けて勉強に励む中、クラスでは受験シーズンなのにイジメが横行していた。
推薦合格が決まっている裕福な家庭の男の子が
今どき珍しい中卒で働く系の男子たちにいじめられている
理由としては
・イジメの主犯の男子が貧しい母子家庭
・胸には地獄送りの証が!父親は蒸発したらしい
おそらく父親はどうしようもないクズで彼が地獄流しにしたのだろう
しかし、それでも生活は変わらず
母は夜も仕事。自分も野球選手の夢は諦め、働くことを決意している
・金持ち君はイジメから逃れるために遠くの名門校を選んだが、そこは野球の強豪校だから彼も本当はそこに通いたかった
そんな感じで
何でも持ってる幸せなあいつが許せない→イジメって流れ
まあ気持ちはわからなくもないが、やってることは地獄に流した父親に負けないくらいクズだよね。
いざ地獄流しにされそうなときに言った
「俺を流してもお前の生活は何も変わらねえ、お前は幸せにはなれねえんだよ!」って台詞は実体験から言える台詞なのだろう。
事実、金持ち君がママと名門校に下見に行くとそこでもイジメは起きているようだった…。
今回の注目点は彼らのいざこざ自体より
それとゆずきの地獄少女になる運命が対になっていることだろう。
皆が将来の夢を語ったり、受験を終えてぱーっと遊ぼうとしている中で
1人だけいつまでも悩み続けている、、誰にも話せない悩みを…
「私は普通に生きたいだけなのに…どうして地獄少女にならないといけないの?ほっといてよ!」
と感情を爆発させるゆずき
それに対してあいは
貴女は私を恨んでいる。私を地獄に流したいのでしょう?と言う
人の怨みの心を悲しみ、嘆き、それはやがて地獄通信というシステムへの怒り、憎しみに変わっていく。彼女もまた怨みの気持ちを抱いていたのか?
…っていや、そりゃ当然そうだろう。
なぜ村人大虐殺なんて事もしていない品行方正な彼女が地獄少女なんてしなければいけないのか?
とずっと思っていたが
今回怪しさが見えた。
謎の桜の木の風景
彼女が住むアパートの部屋は妙にボロボロ
アパートの前ですれ違ったおばさんの反応もなんだか妙だった
彼女の前世に何かがあるのか?
はたまた幽霊オチなのか?
私、続きが気になります!
{/netabare}
☆24 お気に入り棚行き決定した回
{netabare}
鳥肌!ここにきて超絶ホラー
うわあ…すごい……ここにきて一気に引き込まれた
誰もゆずきのことを憶えていない。受験票も消えクラス名簿からも消え…(そういえば進路相談のときに彼女のデータが無かった!)
ゆずきは地獄少女の仕業だと思うが、実は…
前回もしやと思ったけど本当にシックスセンスパターンじゃないですか!!?
地獄少女になる運命
それはけして逃げられない
前回あいが「まだ逃げるつもり?」って聞いたのはそういうことか…。
地獄少女となる運命を受け入れられず、逃げることも叶わず現世と冥界の狭間を漂う…
そういう少女の1人がゆずきだった。
ゆずきはもう居ない。居るけど居ない。
行き場もなくさまよう彼女の魂が
夢見た普通の生活、女子中学生になった自分
だが、それは幻。
自分で自分を惑わし現実にいない自分の現実から逃避してまやかしの現実に逃げ込んでいたのだ…!!
当たり前のように踏みしめていた地面が崩れ、ただ闇の中に落ちていくような そんな感覚。
ゆずきが選ばれた理由がようやく明らかになった…けど本当に明かされないほうがよかった、そんな残酷すぎる真実。
!地獄通信システムの存在意義!
一期で地獄少女と関わっていたつぐみ
彼女も彼女の父親も地獄流しを辞めさせることは
結局できなかった。
どれだけ防ごうとしても結局人の怨みは底が無い。晴らしても晴らしてもまた別の場所で違う怨みは湧き出てくる。けして終わりの無いのが終わり、そんな感じ。
諦めてしまったのだ。
負の感情はけして無くならない。
陰陽道の印のように
朝と夜が代わる代わる訪れるように
世界も人の感情も光と闇で溢れている。
それが真理
負も含んでの人の世、秩序。
純潔のマリアでミカエルが言ってることと似ている。存在としては正反対なのにね。
でも、あいが人の心こそ地獄だと言ってたように
全ては人間の心に帰するのではないか。
天国も地獄も悪魔も天使も神も
全て人の心が創り出したものだと私は思う。
救いを求めるのなら救ってくれる存在が必要になるし
戒めを説くには罰する存在が必要になる。
全ては考える葦による想像の産物なのではないでしょうか。
何故2期で救われたはずのあいが再び地獄少女の務めをしているのか疑問だったが、それは逃れられない運命なのか。それとも地獄少女の後継者が決まらなかったからなのか…
人の心から怨みは無くならない
それ故に地獄通信は存在する。
誰でも抱きうる感情:怨み憎しみを可視化してくれる。
人の世に心に寄りそうように存在してきた。
それが地獄通信。
あるときは怨みを晴らす手段として。
しかし、使った者は真の意味では救われない
またあるときは負の希望として。
その存在を知っていても使わないことで自分を高尚な立場に止めることができる。
また
かっぺーさんがやっていたように
地獄通信が存在することで
クソー、でもあんな奴いつでも地獄に流してやれるし!と生きる活力に変えることもできる。
→しかし、どう考えても感情の抑制に繋がっている人は少ないだろう。真の救いをもたらされている人は僅かだ。
次回は
幼くして亡くなったゆずきが
何故地獄少女の候補に選ばれたのか明かされるのかな?
予告からして切ない…
しかし つぐみ先生の
「鳥居だけは絶対超えちゃ駄目よ」ってそれ完全にフラグですよね
25
これは……今まで観てきたアニメの中でも五本の指に入る悲しい回だった。
全ては地獄少女の見せるまやかし。自分が既に死んでいるなんて信じたくないゆずきはあいの仕業だと思い込もうとする。しかし、現実は残酷で…。あいはゆずきに彼女の過去を見せる。
……
…
バスの運転士の父、身体は弱いが優しく綺麗な母と幸せに暮らしていた幼き日のゆずき。
ある日、交通事故により父が他界したことを境に暖かな家庭は崩壊していく。
実際はブレーキの故障。しかし会社は整備不良を隠蔽し、ゆずきの父に責任をなすりつける。死人に口無し。事実を捻じ曲げられようとも、それを覆す確たる証拠も無く、親子は世間の冷たい視線に晒され壊されていく。
(この話見るとドイツの旅客機墜落事件も もしかして…って思っちゃうよね……)
ゆずきは学校で虐められ、母は寝込んでしまう。
最初は母の幼馴染の男(スーパーの店長)が二人を助けてくれるが実は下心満載だったことが発覚する。
そこでのパートも辞めざるを得ず、母はますます身体を弱らせていく。親せきも周りの人も
誰も助けてくれず、病院もスーパーも相手をしてくれない。幼いゆずきはひとり市役所を訪れるがどうしていいのかもわからない。
アパートの住民からの冷たい目線に耐えかね、二人は行く当てもなく出て行く。が、
その先の神社で終に母の命の灯火は消えてしまう。
母を弔うゆずきの目は地獄少女のように紅に染まっていた…。
そうして、彼女はアパートへ戻り独り衰弱死………
……
…嗚呼、なんと悲しい世の不条理よ。
世を恨み、やり場のない憎しみ哀しみを抱いて亡くなっていった者たちが次の地獄少女候補となる女の子だったのか…。
哀しき真実を思い出したゆずきは地獄少女になることを決意する。
鳥居を超えると、あいは消え、ゆずきの服はあいと同じ着物に変わる。とうとう地獄少女となったのだ。
輪入道以外は去ってしまった?
彼女は決意する。此の世に蔓延る不条理を、裁かれるべき人間を制裁することを。
しかし、地獄少女に怨みを選ぶ権限はない。
ゆずきはどうなる?
あいはどうなった?
次回、最終回。
26 いちぬけ
あいは永きに渡る地獄少女の任から解放される。
しかし、ゆずきは心を無くして地獄少女の仕事をこなすことなどできない。
地獄少女となったゆずき
最初の依頼は親友の秋恵を流した憎き女、真山梓。
依頼したのは秋恵の父親。
しかし
流されるところを直接見てやろうと真山のアパートを覗きに行った彼はそこで彼女が事件により障害を負った父親を懸命に介護している姿を目撃する。
「あの女もやがて報いを受けるのだ…」
彼女が消えたらあの父親はどうなる?自分と同じ思いをするのでは?
…そもそも警察署長である自分が上からの圧力に負けて事件を揉み消したという負い目もあり、復讐する気力は失せてしまう。
しかし、ゆずきはそれでは納得がいかない。禁忌を破り、自分自身の手で真山を流そうとするが、地獄の者によって妨害される。掟破りの罰として地獄送りにされそうになるが、あいによって救出される。
あいは心を無くしてしまったのではない、心を殺して仕事をこなしてきた。だけど、あいと同じように、社会に見捨てられて死んだゆずきが地獄に送られることは見過ごせなかった。二篭のときと同じだ。地獄少女の役目から解放されたいと願っていても、あいは変わらずあいなのだね。
「人は弱い、自分のみを守ることで精いっぱい。だから見て見ぬ振りをしてしまう。」そう言ってゆずきを諭す。ゆずきの心を諭す。
たしかに三鼎における依頼は保身が多かった。いや、どんな依頼もけっきょくは自分の気を晴らすため、自分の心を守るため、自分を守るためのことなのかな。
ゆずきの罪を代わりに引き受け、あいは地獄少女に戻る。今後は二度と解放されることもない。地獄通信が無くなるその時までは…。しかし、此の世から人の怨みの念が消えることは無い…つまりは永遠に地獄少女を続けなければならないということ。哀しすぎる…!
エンディングアニメーションはこの結末を最初から示していたのか…!
ゆずきは救われたが、あいは救われないバッドエンドじゃないか!
と思ったけれど、無力で選択肢の無い彼女が唯一自分で選択できたこと。それがゆずきを助けること。
情けは人の為ならず。
あいは変わらず地獄少女の役目に縛り付けられているが、彼女はゆずきを救うことで自分を救ったのですね…!
最後に四藁たちにかけた「行くよ」という言葉もどこか軽やかな口調だった気がする。
自由の無いあいだけど
自分の中で無くしてはいけない、けっして譲れないものを守ることができた。
川辺に咲く二輪の彼岸花の構図がゆずきとあいを表しているようだったが、ゆずきの魂が召された後花は消えた。
調べたところ彼岸花の花言葉はいろいろあるようだがここでは「悲しい思い出」がぴたりと当てはまるだろう。二人は解り合えた、そうして辛い思い出も浄化された…はず
そう考えると悲観的なだけの終わり方ではないと思える。
また、最後にきっちりと懲悪もなされていた。
父親が亡くなり、真山は空港に来た。そこでは事件の根本悪であるお偉いさんの息子が!ほとぼりが冷めたので外国から帰ってきたのだろう。それを何処からかの情報で知った彼女は隠し持ったナイフで男を刺す、と同時に地獄へ流される。倒れた男の後ろには糸を解いたおばさんの姿。誰だ?……あっ!警察署長さんの家に務めてた家政婦さんか!
この人もまた、秋恵が居なくなり署長さんが抜け殻のようになってしまった原因が真山であると突き止め 怨みを抱いたのだろう。
人の怨みは何処までも止まらない。それを示唆する終わり方。
男が刺され血が溢れ出し大混乱になる空港。人々が逃げ惑う方向とは逆に進んでいく あい。それは彼女の選んだ運命を表しているようにも見える。
…そうして物語は幕を閉じる。
地獄通信の消滅も期待したが、それは人が恨みを抱き続ける限り
つまり人が人である限り ありえないということ。
それにこの作品のタイトルは「地獄少女」だしね。
{/netabare}