退会済のユーザー さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
「犯罪係数899。執行モード、リーサル・エリミネーター」
前回から一年半後、らしい。
あのポヤンとした新米刑事はどこへやら、すっかり逞しく、冷静沈着で頭脳明晰な常守監視官になっちゃって、狡噛さんもビックリのクールガイっぷり。もちろんオオモトの信念は変わってないのだが、付け入る隙のないガードの固い女に変貌している。結婚はあきらめた方がいいなw
前回の犯人である槙島は免罪体質というシビュラに犯罪係数を認識されない特異体質だったが、今回の鹿矛囲(カムイ)は{netabare}そもそもシビュラに認識されない「社会に忘れられた男」。
「この世界をぶっ壊す」と殺人を楽しんですらいた槙島とは対照的で「世界を変える」ために一貫した態度で仲間と行動し、目的外の殺しをしない。
また、彼に心酔した仲間たちは彼を守るために死すら厭わず「あなたなら世界を変えられる」と身を投げ出して死んで行く。が、その描写が彼の回想に出てくる「僕の体質を知ると、みんな僕から離れて行った」のセリフとともに孤独を浮き掘りにしているようで、どうにも見ていて切なかった。{/netabare}
評価を見るとどうしても第一期の方高くなっているが、作画や声優、ストーリーなどは二期も引けを取らず、一期の問題をより深く掘り下げて思考されている。
にも関わらず評価が下がる原因は、共感できる人間がいないからということに尽きると思う。
常守は鉄の女になってしまったし、今回からメインの霜月監視官は典型的な「友達になりたくないタイプ」、新キャラ東金朔夜は最初はよかったのに実は {netabare}ただのマザコン野郎{/netabare}、中の人が前回のラスボスな雛河君は重度のヲタクであんまりセリフなし、あとは片っ端から死んで行く・・・と新登場のメインキャラが軒並み全滅。
犯人の鹿矛囲は悲壮感漂う決意を秘めていたり、人間臭くて良いのだが、いかんせん前回の槙島というキャラクターがハンパじゃなかったので、比べてしまうと役者不足な感は否めない。
ギノさんメインの話があったらおもしろかったのかもしれないと思うけど、今回の彼は脇役に徹しているのでそれも望めず・・・結果、みんな消化不良を起こしているのではないかなぁ、と勝手に思っている、
ま、それでも十分面白い作品なので、見始めたらかなり楽しめるのだが。