karinchaco さんの感想・評価

4.7
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態：観終わった

オーソドックスなのに何故かヒロインの魅力に引き込まれる作品

漫画原作のアニメ。

正直思っていたよりかなり面白かったです。少女漫画原作ということで女子向けの逆ハーレムアニメかな？と思ってみたら、思わぬ掘り出し物を発見した気分です。

主人公の奈々生は少女漫画にありがちな乙女心と博愛精神が豊富でとてもバイタリティあふれる女の子。いつもならこの設定にうんざりしてしまうところなんですけどね、彼女にはなぜかひきつけられてしまいます。
他のキャラクターは神様か、妖か、神使か、学校の同級生か、って言う感じで人間の大人はあまり出てこないみたいですね。主人公の父親も借金作って逃げちゃってますしね。

ストーリー展開は奈々生が神様として少しずつ成長していく姿を中心に描かれていますが、彼女と契約する神使の巴衛との恋も並行して描かれています。これは、奈々生と巴衛だけに限らず神様と神使、妖と人間の交差する想いが重点的に描かれているところを見るとこちらのほうがより重要なテーマに見えます。
展開はいたってオーソドックスで、奈々生と巴衛に様々な障害が立ちふさがったり黒幕が暗躍したりするタイプのものですが、ＥＤの入りかたとか引きのタイミングとか演出が素晴らしく良いです。次々に見たくなる優れた作品だと思います。

この作品にしかり、暁のヨナにしかり、それでも世界は美しいにしかり、少女コミック原作の作品の中でも白泉社の花とゆめ作品とは相性がいいみたいです。よく考えたら子供の頃見た漫画も花とゆめが多かった気もしますね。

ちなみに余談ではありますが、日本の神様を題材にしている作品ってイケメンが多くて意外と女子向けの作品がそろっているなと思った今日この頃です。