移リ木うらら さんの感想・評価
4.8
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
機動戦士ガンダムUC
他ガンダムを全く見たことのない人の感想です。
【可能性】【親子】を元に構築された物語。
気付いたのは「可能性に殺されるな」の台詞から。
そんな台詞は聞いたことが無かったので耳に強く残りました。
そこからこのキーワードに注目して視聴。
最後まで何度も言葉が出てきたことからこれがテーマなんだなぁと納得。
過去から引き継いだ未来の話のため“可能性”という未来にかけるテーマだったのでしょうか?
EP7の中盤にはムズムズしながらも最後まで楽しむことができました。
しかし、描ききれていない部分が多くある様に感じもう少し話数をかけて、丁寧に描いて頂けたらもっと感情を傾けて楽しめたのではと思いました。
基本的に説明がなくとも楽しめる私ですが、いまいち補完しきれない部分があり(ガンダムという作品の背景を理解してないせいではあると思います)理解しきれない部分も多かったですから。視点を移動し、地球連邦軍、ネオジオン、など各派閥の思惑。又、バナージとリディ、バナージとオードリー、リディとオードリー、フル・フロンタルとアンジェロ辺りの話しを掘り下げて欲しかったです。そうすると終盤のごちゃごちゃがキャラクターに感情移入することもできたかと……。
原作は小説ということでそちらを読んだら理解できるのでしょうか?
点と点で繋がれる物語を必死で脳内補完しつつ見ていたのでテーマへ注目がいきすぎいまいち感情的にのりきれませんでした。
しかし、ガンダムが苦手であった私が最後までみることができたのはUCが初めて。詳細に描かれてはいないにしろ人間ドラマを楽しめたり、美しい作画、BGMに酔いしれ楽しむことができました。特に、マリーダさんのキャラクター性が非常によく途中何度も涙する場面がありました。
また、作画についてですが。とにかく美しい。崩れない作画。これはOVAだからこそ為せる技。絵柄もとても好みなので色々な角度から描かれるキャラクターに思わずうっとりしてしまいました。特に、この絵柄ですとキャラの書き分け年齢や顔立ちも分かりやすく人間ドラマを主としていたストーリーに非常にマッチしていた様に思います。
昨今ではありえない絵柄を、こんなにも美しい作画で拝めたことを幸せに思います。
ガンダムはただの機械ではなく心を通わせるための鍵である。
その使い方も宜しかったです。
しかし、全編に渡りそのモビルスーツについて言及されていたわけではないのでやはり他のガンダムも観るしかあるまいと思わせるところにすごさを感じました。
見て良かった作品です。BDBOXお待ちしています。