「蛍火の杜へ(アニメ映画)」

総合得点
80.7
感想・評価
1075
棚に入れた
5221
ランキング
444
★★★★☆ 4.0 (1075)
物語
4.2
作画
4.1
声優
3.9
音楽
3.8
キャラ
4.0

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しゅりー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

わずか50分足らずで涙を誘う劇場用アニメ

※下記レビューは2011/10/22の劇場視聴時に投稿したものです。
ご自宅で視聴されている方には意味不明な記載がありますので
予めご注意ください。



夏目友人帳の緑川ゆきさん原作の劇場用アニメ。
放映時間は多作品の予告も含めて50分くらい。
金額は\1,000(たぶん共通)ですので手軽に観れます。
劇場が近ければですが…。


物語は妖怪の住む森に迷い込んだ少女、ほたるが
人間に触れると消えてしまうという青年、ギンと出会い
祖父の家に遊びに来ている毎年の夏だけ交流していくというもの。

基本的スペックは夏目友人帳の雰囲気をそのまま残し
1回りグレードアップした感じです。
劇場用作品だけあり美麗な作画で描かれる美しい景色と
キャラクターの柔らかい表情は観ていて心を洗われます。

ほたるとギンの交わす言葉に存在する自然な時間の流れと距離感の変化、
森の妖怪たちがギンを大切に想っていることが感じ取れる
一つ一つの言葉の印象も相まって、緑川ゆきさんの描く世界観が
好きな方の期待を裏切ることはありません。

ラストシーンでは自然に瞼が熱くなり、周囲から聞こえる嗚咽で
完全にもらい泣きしてしまいました。
EDテーマ「夏を見ていた」を聴きながら
物語の余韻を感じていられる幸せな時間でした。


この物語は基本的にほたるの一人称で進行しますが、
その実ギンの一挙手一投足に込められた想いが
物語から滲み出ているように感じました。
また観る機会があるなら、ギンや妖怪側の視点、
ギンのお面の下の表情を想像して観てみたいです。


難点を言うなら、映画館で観るにはどうしても時間が短いので、
あまり「映画を観る!」と気構えて行くと物足りなさを
感じてしまう人もいるかもしれないといったところです。
そこさえ気にならなければ何も問題のない良作だと思います。



【BD & DVDが発売したので】(2012/2/25追記。弱ネタバレ風味)
改めて観てみました。
劇場で視聴した時はほたるに感情移入していたので
今回は出来るだけギンの立場を慮って観るよう心掛けました。
お面のために表情の見えないギンですが、彼の見せる仕草や
ほたるとの会話中、ほんのちょっと台詞に間がある時の戸惑いや
照れが何か可愛らしく感じました。
それだけに最後の年の彼の様子にまた心を動かされます。

ほたるが中学生の夏、彼が自分でお面をはずしてから、
彼の中で何が変わったのか少しわかったような気がしてまた涙腺が…。
自分の生い立ちと在り方、ほたるとの逢瀬を通じて動く気持ち。
以前は感じなかった色々な感情が私の中に入ってきたような気がしました。

もし視聴されたなら2度、3度観てみる事もオススメします。

投稿 : 2012/02/25
閲覧 : 349
サンキュー:

35

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