karinchaco さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
紙を使って戦う迫力のあるバトルシーンが見どころ
ライトノベル原作の作品ですが原作の内容をそのままアニメにしているようではないですね。OVA版の続編みたいですが、原作、OVAともに見てはおりません。
作家の菫川ねねねと彼女を敬愛するビブリオマニアの長女と次女をもつ三姉妹が主人公の物語です。
ストーリー的には前半はねねねと三姉妹の出会いからねねねの家に居候することで起きる事件を中心に描かれています。中盤から三姉妹が巻き込まる事件の質が変わり始め後半には思いもよらない展開になるということで、前半と後半では物語の雰囲気がガラッと一変します。ここら辺の展開の急変がこの作品の評価を下げているような気がします。
前半はバトルもありながら、三姉妹のゆるい日常と姉妹愛を描きつつ、ねねねの過去やスランプの中で苦悩する姿など中心人物をうまく掘り下げていたと思います。特に三姉妹の中でも末っ子のアニタがしっかりしているように見せつつも年相応の幼さを垣間見せる中で次第に成長していく姿は見応えがあったと思います。
しかし、後半に行くにつれそういった描写が徐々に少なくなっていきバトルやアクションが中心になっていきます。姉妹の連帯が全く描かれなくなるわけではないのですがなんだか焦点がボケてきたような印象があるんですよね。
ただ、アクションシーンは迫力がありますね。紙を使って戦うというアイディアも抜群だと思います。雰囲気的にはハリウッドの映画を見ているようですね。このアイディアを本物のハリウッドでCG技術を駆使して映画化したら楽しいかもしれませんね。
今から10年以上前の作品ですが古さは全く感じさせません。名作とまではいかないかもしれませんが、十分楽しめた作品でした。