しゅんこう さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
カプメン。カプメン。これって恋じゃね?
電波系少女こと市松こひなと集まってきた守護者(ストーカー)が織り成すシュールギャクコメディです。
長髪美形和服、学生服ケモミミ、枯れ専、ショタなどの婦女子御用達の属性キャラたちがたくさん登場します。
OPやギャグの内容からメインターゲットは30代後半からのこじらせ女子や主婦層と思われますが、少しでもサブカル系の知識があれば誰でも楽しめる一貫した物語のつくりになっています。
じわじわくる独特のテンポなので視聴の際はじっくり落ち着いて見るとよいかと思われます。私は5話位で何となく理解できるようになりました。受けて勝ってこそプロレス、そんなアニメです。
「毛嫌いせずに、トゥギャザーしようぜ」
{netabare}
まずなんといっても魅力的なキャラがたくさん登場するのが本作品の最大の強みです。市松の愛くるしいキャラは確かに保護欲をそそられそうです。
デフォルメされてないリアルこひなバージョンをもっと楽しみたい方はEDをリピートで解決です。
登場キャラが増えるとともに面白さが増してきます。ギャグの内容はちょっと古いものありますが、サブカル好きなら若い人でもいけるでしょう。
声優も婦女子系アニメ四天王12神将?の名にふさわしい男性陣がすばらしい演技をされているので、私でも時々、あれ?何かきゅん。ってなりましたよ。未知の領域に踏み込んでしまったかもしれません。
もう1つ特筆すべきは少女たちの悔しそうな表情の描き方が素晴らしいです。
じめ子さんが廊下を泣きながら駆け抜けていく表情は、負の気持ちがよく出ていて秀逸でした。子どもの表情をよく見ていると感じました。
ベジータなら「今まで見てきたアニメの中でナンバーワンだ、カカロットよ」と言いたいところでしょう。
漫画作品ですが私の中で最高の子どもの悔しそうな表情は、尾玉なみえさんの「少年エスパーねじめ」の中で出てきます。彼女の作品郡は子どもの表情をとてもよく見ていると思わせる作品なので、サブカル好きな人はどうぞ見てください。あっちもシュールなギャグ漫画なので、このアニメが好きなら波長が合うかもしれません。50年後のスタンダードです。
キルラキルでも試行されたように、新旧のよい演出やテーマを現代版にアレンジしてあわせることで広い世代、男女問わず楽しめるアニメがこれからもっと増えるといいなと願っています。
{/netabare}