「電波女と青春男(TVアニメ動画)」

総合得点
84.9
感想・評価
4333
棚に入れた
21105
ランキング
263
★★★★☆ 3.8 (4333)
物語
3.4
作画
4.0
声優
3.7
音楽
3.6
キャラ
4.0

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ネタバレ

OZ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 2.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

萌えは電波にノッテ

原作のライトノベルは未読だけれど
キャッチしている方が高評価をしていたので
気になり観てみる事にした

■萌えは電波にノッテ■
引きこもりの少女を社会復帰させるべく
手助けする主人公の少年と
彼を取り巻く電波な女の子達との日々を描いた
日常系ラブコメ?な作品『電波女と青春男』

まず目に飛び込んできたのが
ブリキ絵と相まった
可愛らしいキャラクター達だ。

イラストレーターのブリキさんと言えば
線の細いタッチと淡い色使いから
肉感のあるソフトな肌質や
妙に艶かしい上目遣いが特徴的。

原作ファンの方も納得出来るであろう
ブリキ絵らしさが再現され
全体を通して作画のクオリティーは高い。

次に音楽面だが
楽曲そのものは好みでなかったけれど
作風とマッチしている点で評価したいのが
タイトル通り電波なOP「Os-宇宙人」

閉塞感漂う無機質な部屋の映像に
敢えてメロディーラインから外した無邪気な歌声と
ノイズを散らした打ち込みサウンドで
曲調は楽しげなのに
得体の知れない不安定さが醸し出され
一度聴いたら耳に残る程
インパクトは非常に強い。

加えて面白いと感じたのは
「赤い糸」を「電波」に見立てた
切ない歌詞のラブソングである。

赤い糸と言っても
運命的な繋がりの類いではなく
"好き"という目で見る事が出来ないあやふやな感情を
しっかり受信してるのか?ちゃんと接続出来てるのか??
あらゆる他の電波と混線し
ふと切れてしまいそうな脆さで表現され
同時にヒロイン 藤和 エリオが
世間との周波数からチューニングに
ズレているのが伝わってくる。

「きっとあなたしか受信できないの」と
ラストフレーズにある通り
想いとは不安定で不確かなモノを
「テレパシる」等の造語を用いて
メランコリックだが前向きな心情に
綴られてあるのが何ともコミカルだ。

一方で評価し難い点は構成面。
ハッキリ言って唐突な展開が多く
有って無い様なものなので
振り返れば「どんな物語だっけ?」と
ボンヤリした印象に収まってしまう。

シナリオは薄い代わりにキャラクターが濃く
観る側の求めているモノが
「ストーリー重視」なのか「キャラクター重視」なのかによって
観終わった後の評価が大きく異なってくるだろう。

まさに"可愛ければ何も問題無い!"を体現した
キャラクター先行アニメである。

■近物語■
新房 昭之監督×シャフトの組合せと言えば
『魔法少女まどか☆マギカ』を思い浮かべる方も多いだろうが
今作品を観ると『化物語』等の
物語シリーズが頭をよぎる事だろう。

確かに主人公 丹羽 真の呟きや
比喩表現を用いた独特な台詞回しから
「西尾維新さんの影響を受けているなー」と
話題に挙がるのも頷けるくらい
観ていて近い雰囲気は感じたものだ。

"物語シリーズの劣化版"と揶揄される事もあるが
会話における表現方法が近いだけであって
中身は似て非なる作品である。

原作者の入間 人間さんは
西尾 維新さんに影響を受けていると
最初から公言しているそうなので
模したと評するよりも
尊敬から生まれた"パロディ"に近いだろう。

以前『結城友奈は勇者である』の感想にも書いたが
オマージュとパクリは別物なのだ。
皮肉ではないと前置きさせてもらうが
敢えて物語シリーズになぞらえるならば
『近物語』と位置付けするくらいが適当なのかもしれない。

■リュウシさんに萌えるっちゅーに!■
今作品最大の魅力は上でも書いた様に
キャラクターの可愛さが全てである。

エリオも前川さんも社も女々さんも
どこかしら電波なところがあるけれど
それも含めて憎めずに可愛い。

中でももっともお気に入りとなったのが
「リュウシさん」と呼べば必ず
「リュウコやっちゅーに」と返ってくる
黄色いヘルメットがトレードマークの
天然元気娘こと御船 流子だ。

肉類が嫌いで野菜やフルーツばかりを好んで食し
血液の代わりに果汁が体中を駆け巡る程の
フルーツストを目指しているとの事。

他のキャラクターに変人が多い為
作中では常識人に見える方だが
彼女も充分電波女である。

笑みを浮かべた時の八重歯がチャームポイントで
最終話の縁日シーンにて
浴衣姿でりんご飴を味わう彼女に
何とも色っぽさを感じ
もし 願い事が叶う七つの玉を持っていたなら
「ギャルのパンティーおくれーーー!!」などと邪な願いを口走る豚より
「りんご飴の変わりにしておくれ!!」と
ささやかで無垢な望みを
闇夜に浮かぶ龍にお願いしてみたいものである。

果たして一体どちらが豚なのだろうか。
電波とは不思議なもので時に人を惑わせるそうな・・・ブヒ?

■あとがき■
キャラクターの可愛さが秀逸で
内容は結局何だったのか良く分からないまま
気付いたら全13話を観終わってました。

登場キャラがとにかく可愛くて
順位付けはとても出来ないのだけれど
まぁリュウシさんには萌えたね。

ここまで散々リュウシさんが可愛いと言ってきたのに
後日 エリオのキャラソン「イトコ」を聴いたら
ひたすら「イトコ イトコ♪」と歌ってるだけなのだが
思わずグラついてしまう破壊力だったよ(笑)

作中で度々出てくる「青春ポイント」だけれど
全く同じ事をしていた訳ではないが
近い事は試してたりしたな。

『NARUTO』に登場するロック・リーの様に
自分ルールを自らに課しては
それに沿って楽しんだりしていたので
真の気持ちは分からないでもないのよね。

原作は終わっている様ですが
2期があるなら是非とも観たい作品でした。

さて 最後に今作品の
青春ポイントを計算してみようかな。

●OP&ED曲は合っていたが好みではない -2

●エリオの"いとこ"呼びが萌える +2

●アラフォーの良さに女々さんで目覚める +1

●ストーリーは消化不良 -3

●宇宙人喋りをする社にクスっとした +1

●終盤で前川さんの可愛さに気付く +3

●リュウシさんが可愛いっちゅーに! +5
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現在の青春ポイント       +7

満足度 ★★★★★★★☆☆☆ (7)

投稿 : 2015/02/21
閲覧 : 497
サンキュー:

56

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