三代目ジョセフ さんの感想・評価

3.2
物語 : 2.5 作画 : 4.5 声優 : 2.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態：観終わった

素材はいいが練りこみが足りない。智花は本当にかわいい

1期のころは純粋にファンだったので始まる前は楽しみにしてた。

作画も、直前のOAD→1話(祭り回)と非常に期待のできる駆け出しだった。

が、2、3話で他の部分も含めて急激にいろいろと劣化した。
特に3話は構成もキャラの動かし方もめちゃくちゃすぎて話にならない。5年生をどんどん話に絡ませていくかと思いきやまったく関係ない誕生会の話(以降、7話に入るまで5年生は完全放置)に入ったり、作者曰く中身が一番大人らしいひなたが智花の誕生会の場でその智花の目の前で昴(智花の好きな人)に媚を入れるというあまりにも空気の読めてない行動に出たりと、他の部分はともかく一番重要なキャラを大事にしてないにもほどがあってそれまでの熱が一気に冷めた(この回は他に色紙で紗季が紗希になっていたりもした)。そもそも、原作でのこの話のポイントである「智花の二つ名」は1期の時点で贈っているのだから、あえてアニメでこの誕生会の話をやる必要があったとはとても思えない。それなら、全体的に掘り下げの足りなかった5年生たちに尺を割いてあげたほうがよっぽどよかった。

4話、5話は内容自体はずっと楽しみにしていたところなだけに、作画が3話のときよりもさらに数段ひどくなってたり、5話冒頭では真帆たちの会話が邪魔して智花と昴の会話を楽しめなかったりとがっかり感が高かった。

それでも7話以降の展開はそこそこ楽しめた。
特にラスト2話だけ見れば非常に熱くて面白いだけに、前半での大減点が悔やまれる。

5年生はキャラはいいのに3話後半～6話、最終回の試合後全部、と放置される時間が長すぎたのがもったいない。雅美以外はしっかりとキャラが確立する前に終わってしまったのではなかろうか。安易に主人公のハーレム要員にしなかったことは◎。

本音でいえば6年生ももっとハーレム色を薄くしてくれたらよかった。智花をラブコメ重視、他のキャラは一切主人公とのラブコメ絡みをさせず他の分野(もちろんバスケ関連)で重点的に活躍させて魅力を引き出す、というのを徹底させてくれるのが理想の状態だった。理由は二つ。智花は6年5人の中で唯一の経験者どころか実力者ゆえにバスケでの成長を見せる面では一人だけ重いハンデを背負っているからと、美少女で主人公にも主人公以外の人にも優しくて、それでいて主人公に一途で、恥じらいを持ちつつも毎朝遠くの長谷川家まで通ったり星空の下で想いを伝えたりするほどの実行力もある、非常に高いヒロイン力を持った女の子なのに、こんな彼女以外の相手にもいちいち主人公をデレデレさせてしまうのは彼女がかわいそうだから。本編は…いろいろと中途半端だった。これでも漫画版よりはずっとましなんだけど。

キャラデザは間違いなく1期のときよりよくなった。これの1話のクオリティで1期を作り直してほしいくらいに。