しんばくん さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
「パステルカラーに黒インクを混ぜる⇒?」脱力系【20.9/25.0】
物語:3.8 作画:4.5 声優:4.8 音楽:3.8 キャラ:4.1 【合計:20.9/25.0】 (63.5)
ジャンル :ファンタジー
話数 :12話
原作 :田中ロミオ(小説)
アニメーション製作:AIC ASTA
監督 :岸誠二
シリーズ構成 :上江洲誠
キャラデザイン :坂井久太
音楽 :大谷幸
主人公声優 :中原麻衣
OP :「リアルワールド」作詞 - きみコ / 作曲 - ササキジュン / 編曲・歌 - nano.RIPE
ED :「ユメのなかノわたしのユメ」作詞 - 畑亜貴 / 作曲・編曲・歌 - 伊藤真澄
参照元 :Wikipedia「人類は衰退しました」
【概略】
人類が物質文明の哀れな末路を辿り始めて早数世紀、人類よりも遥かに高度な文明を持つ新たな人類、「妖精さん」が存在した。「わたし」は祖父の仕事を継ぐために調停官となり、妖精さんと旧人類との間を取り持つ役目を負うこととなる。そんな中、町では奇妙な出来事が起こり始める。
【特徴】
①パステルカラーに彩られた世界で不思議に出会う主人公のユーモアを描く
②1~2話で1つのストーリー
③ストーリー毎に時系列をばらして進行
④ほのぼの
【長所】
①言葉のボキャブラリーが豊富な主人公の独特な言い回しがユーモアである
②掴み所の無い雰囲気の妖精さんにほのぼのさせられる
③主人公声優の演技が雰囲気に合っている
【短所】
①時系列を入れ替えて進行するが有効に感じない
②長所①に面白みを感じない場合
【短評】
全体としてはほのぼのとした雰囲気で肩の力を入れずに観れる作品だと思います。ただし、長所①に関しては主人公の心の内では皮肉まじりの物言いなので受け付けない人も居るかもしれないです。この事は短所の②に当たります。
また、語彙が豊富なだけに小説を読んでいるような感覚で楽しめますが、読むのではなく聴くとなると少々意味が分かり辛いです。セリフ前後のニュアンスで解釈出来ますが、すんなり楽しむには視聴者の言葉の引き出しの数に委ねられている所が大きいように感じます。
長所②はゆるい雰囲気のキャラデザインで掴み所の無い会話にほのぼのさせるようになっていると思います。癒されて下さい。
長所③は中原麻衣さんの演技が非常に良いように感じました。的確に言えませんが多分癒し系ボイスだと思います。実際に聴いてみて下さい。
続いて短所①についてですが、次のストーリーに進んでも特別新たな発見も無く(少々はあった)、驚きを感じなかったので順当に放送しても問題なかったのではないかと思ったので短所としました。これについてはリアルタイム視聴の場合、いたずらに分かり難くしている原因だと思います。連続視聴の場合は内容を忘れないと思うので問題無いですが、先に述べた通り、特別驚きを感じませんでした。
総括すると、ほのぼの+ファンタジーの独特な世界観を楽しむ事と主人公のブラックユーモアに魅力を感じる事が出来るかがポイントになると思います。
【思った事、及び蛇足】
ジャンルはファンタジーですが、ファンタジーはベースなだけで観終えた感じでは「コメディ+ミステリー+日常系+ファンタジー」という具合に思いました。こんな具合に複雑で新しいジャンルに思えたので新鮮味があって楽しめました。因みに終末観を感じる事は無かったので終末物では無いと思います。なので気軽に観れると思います。
それからもう一つ、上で書いた「言葉のボキャブラリーが~」ですが、多分この様な事を書くのは自分だけかもしれないです。作中あまりに聴き慣れない言葉が多かったので逐一止めて調べました。例えば「エスプリのきいた」という語句は初めて聞きました。己の無知っぷりを十二分に知らしめられた訳ですが、日常では使用しないで欲しいと思いましたw