しゅりー さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
空気と燃料が足らなかった…。
サンデーGXで連載中の漫画が原作の1クールアニメ。
「神の抜け殻」と呼ばれ、僻地の村で祀られていた「案山子」。
その「案山子」を操ることが出来る「隻」という人々が
村に関係する権力者達の様々な思惑に影響され、
周囲を巻き込みながら戦いを繰り広げていく物語です。
石川智晶さんの歌うOPテーマ「不完全燃焼」を聴いた瞬間から
一気に期待が膨らみ、アニメ放送中に原作を9巻まで読みました。
結果、読んでよかったのかわからなくなりました。
漫画はなかなか面白かったのですが、アニメ放送中に
発売された9巻でようやく物語の山場に突入した様子で
それ以前は山場までの序章のように感じました。
アニメでは8巻の途中までのエピソードを描いている状態のため、
個人的にはアニメ13話終了時に1つのアニメを観たという
余韻があまり感じられませんでした。
匡平や阿幾、まひるなどの勢いのあるキャラクターと
詩緒、日々乃を筆頭としたやたらと芯の強い女性キャラ達など
キャラクターの描写は好感が持てました。
匡平役の岡本信彦さんや日々乃役の茅野愛衣さんなど
若手実力派声優の方の好演と花澤香菜さんの演じるまひるの
存在感など声の部分でもかなり好みなアニメです。
しかし、戦闘時などの劇中BGMが何か場面に似合わなかったり、
たまに不必要に漫画的な線が多い状態で人物が描かれていたりと
見た目の雰囲気のせいで損をしている部分が多く感じました。
他の方も書いていらっしゃいましたが、OPのタイトルに例えるなら
火種(キャラ、設定、声優など)が良いのに燃料(盛り上がる展開)や
空気(アニメの雰囲気)が足らずに燃え残ってしまった印象です。
ネタバレ設定にはしましたが、もし視聴を検討されている方が
ここを読まれているようであれば、2期の制作が正式に決定してからをオススメします。
2期が制作されるようであれば、是非視聴したいと心待ちにしています。