karinchaco さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
私にとってはファースト(最初に出会った)ガンダム
ガンダムシリーズ初のオリジナル劇場版作品です。
ガンダムシリーズはファーストからすでに35年が経過しましたが今でも何らかの形でアニメ化が続いているビックタイトルです。
ここまで長く続いているとシリーズ未視聴の方はどれから見たらいいか悩んでしまうかもしれないですね。私が、初めてガンダムに出会ったのがこの作品でした。FCのシミュレーションゲームに触れたのがきっかけでSDガンダムに興味を持ち、GWにたまたまTV放送されていたいたこの作品を録画して視聴したのがリアルガンダム初体験でした。
しょっぱなからこの作品を見たのですから全く意味が分かりませんでした。いまなら、ネットで世界観等を調べるのでしょうが当時はネットはおろかガンダム関連の書籍も今ほど充実していなかったので、親と一緒に買い物に出かけ古本屋でガンダムに関するアニメ誌や関連書籍を見つけてはちょっとずつ買い足す日々。
当時TV放映でカットされている部分があるとわかって、親にレンタルでVHSを借りてきてもらってノーカット版をはじめて見たときの感動は忘れられません。その後、DVD版を購入し、BGM代わりに視聴することもありましたね。トータルで100回以上は見たと思います。なんせ、ところどころ劇中のセリフ暗唱できますもの。
そんな、思い出の詰まった作品なんですが、もう何から語っていいのかわからないんですよね。このレビューではかなりマニアックな視点からこの作品を語りたいと思います。
それは、地球連邦政府高官アデナウアー・パラヤについてです。シャアについていき最終的にαアジールのパイロットになったクエスの父親ですね。
{netabare}彼は、シャアとの和平交渉のために地球連邦政府の本部が置かれたラサを隕石が落下する前に脱出し、ニューホンコンから宇宙に上がります。
この作品ではそんな政府高官の日常をあけすけに見せてくれます。不良とつるんで自分探しをしている娘クエスと愛人を同じ車に乗せたとたんにクエスは愛人に噛みつき、部下からは揶揄されます。ニューホンコンでは政治特権で民間のシャトルに3人ほど割り込んだのにも関わらず愛人に逃げられ1人分空席が出来たもんだからここぞとばかりにカウンターでシャトルの係員ともめている親子に格好つけて1名分乗せてやれと係員に指示。その後、その親子が持っていた紹介状の宛名を係員に確認。借りを返した気になっています。
その親子がこともあろうかブライト艦長の家族(夫人はホワイトベースの操舵手だったミライさん)だったことがすごい皮肉ですよね。そのことがあったから、クエスとハサウェイは運命的な出会いを果たしたのですが。{/netabare}
その後のアデナウアーは{netabare}シャアと和平が成立したと思いこんだもののルナツーの武装解除時に騙し討ちにあってしまいます。とどめを刺したのが、すでにネオジオンのパイロットになっていたクエスだというのが残酷な話です。{/netabare}
彼がただの高級官僚だったのか議員だったのかは正確なところがわからない(和平交渉の席ではトップだったのでシビリアンコントロールの観点から見ても議員だったのではと思っています)のですが、どちらにしても腐敗した連邦政府の象徴のような人でした。
ちなみに、彼のセリフはアフレコできるぐらい覚えています。
音楽はZ・ZZに引き続き三枝成彰さんが務められていましたね。三枝さんの音楽って結構特徴的ですよね。最近はあまり聞くことが少なくってきて残念です。三枝さんの重厚感のあるテーマソングは今でもスパロボ等で聞いても胸が熱くなります。
なんか、とりとめのないレビューになってしまいました。