Baal さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
少女たちが世界を滅ぼす・・・。そしてその未来は何処に・・・
Ark Performanceによる漫画を原作とした作品で
全12話、原作未読。
人類は地球温暖化の影響で地上での版図を大きく失った。
そしてそれから霧とともに現れる謎の超兵器を装備した艦隊
が出現し、その艦隊に敗れた人類は制海権を失った。
それから十数年後、士官候補生の千早群像らは人類側に
ついた潜水艦:イ-401とそのメンタルモデルであるイオナと
ともに霧の艦隊と戦うのだった・・・
ナノさんがOPを歌っていると聞いて、視聴した次第ですが
そのOPはもちろんのことカッコよかったのですが、それは
後にして物語自体もとても面白かったです。
戦艦が己の意思を持っていて、決められたコードに従いながら
各々の目的を果たすために戦うというもので、最初の方は
群像とイオナを中心に戦っていく展開で仲間たちと一緒に
乗り切っていくという感じで、まあまずまずといった所でしたが
後半になって様々な霧の艦隊のメンタルモデルが登場し
そのメンタルモデル同士の掛け合いや、イオナを通してその他の
メンタルモデルたちが様々に変化していき、いろいろな形で
群像たちに関わっていくので、ラスト数話は本当に面白かったです。
自由、コードに従わない意志、感情それらは元の霧とは大きく
外れたこと。それは不具合のエラーなのかそれとも進化という
エラーなのか。どちらの可能性も常に変化を続ける全ての
存在の今の基盤とも言えるものであり、どちらが良くてどちらが
良くないのかという問いかけは霧の艦隊たちが抱える迷宮の
ほんの入り口付近でしかないのではと思いました。だから
戦うのだろうか、そうやって己の意味を求めていくのでしょうか
と思い、その真の理解にたどり着いた時、霧の艦隊の存在の
本当の意味が浮き上がってくるのかなと思いました。
さて、ナノさんの曲はこの作品に限った事だけではなく
どれもカッコイイ曲ばかりに思います。
この「SAVIOR OF SONG」も世界の凍えるような空気に
散りばめられた鋭い刃のような感じが良かったです。
映画も第一部が確か公開されて、第二部の方も秋に公開される
ので、そちらの方も見てみたいと思います。
まあとにかく、とても面白かった作品でした。
◆個人的点数評価 80.823点