しゅんこう さんの感想・評価
2.5
物語 : 1.0
作画 : 1.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
欠損が多いアニメ
民衆を苦しめる政府に抵抗する暗殺者の戦いを描いています。
暗殺家業ということでバトルや過激なシーンが強調されています。
表現作品として大切なものも盛り上がりも欠損していると感じました。
{netabare}
別に残酷なシーンが好きなわけじゃないですが、最初の方はとても良かったです。それまでのキャラの心情説明や背景がしっかり伝わってきて、初めて味方キャラがやられた場面はとても悲しかったです。
しかし、後半は殆どが伏線もあまりなく、突然差し込まれる説明的セリフや心情表現に戸惑いと物語の限界を感じました。作画もバトルや残酷なシーンも一つ一つのカットはきれいで見栄えは良くても、連続性というかつながりがなく、急に場面が変わることも多く、まとまりが感じられなかったです。後半はやけくそでやっつけ仕事みたいな感じに見えます。描ける筈なのに描いていない部分が目立ちました。
良かった点は女性キャラがかわいい表情も多く、魅力的なキャラが多かったです。コメディパートは内容よりも食べ物の絵がきれいだったり、エプロンなどの小道具がかわいくて楽しめました。
能力を宿した武器もたくさんあって設定は面白かったです。
また、ただの勧善懲悪ではなく、仕事として止む得ずと葛藤する場面や敵側にも戦う理由が用意されていたのは良かったですが、それ以上の展開もなく物語が平坦になっていたことは残念です。
キャラや残酷表現に頼らないストーリー展開はありませんでした。設定以上のものはなかったです。
敵側の貴族や大臣たちのゲスイ感じは良く表現されていたと思います。確かにあれは成敗しないと駄目な気持ちになりましたが、これも単純な展開でおしまいだったのが悔やまれます。
物語の安さと内容の稚拙さは最後まで変わりませんでした。
作っていく最中におかしくなったのか、原作どおりなのかわかりませんが、賞賛できる内容ではありませんでした。アニメを作る前に良く考えて欲しかったです。
原作はもっと面白いのでしょうか。
{/netabare}