オキシドール大魔神 さんの感想・評価
3.4
物語 : 2.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ただの逆転勧善懲悪ものでは終わらなかったが、ヤッターマン下げである事に変わりはない
自分はヤッターマンをたいして知らないので、ヤッターマンに特別な思い入れはないが、現状、ヤッターマンにヘイトを集めさせるだけなのは好感が持てない。かつては正義の味方だったヤッターマンが独裁者になっている世界観に説明が欲しい。このまま逆転勧善懲悪もので終わってしまうのだけは勘弁してほしい。
もし今後、ヤッターマンが独裁者になってしまった背景に説得力がある説明がなされ、それをドロンジョ側がうまく捌いてくれれば、それなりに評価できる。
結局、ヤッターマンが悪者になったのではなく、実はドクロべえが裏で仕切っていた。なるほどこれでただの逆転勧善懲悪ものではなくなった。が、これでは結局、ドクロべえの独裁を許してしまったヤッターマンとは何だったのか、という事になる。「ヤッターマンがいる限り、この世に悪は栄えない!」という台詞が今作の最終話でも出たが、いやいや、悪が栄えた結果が今回の作品そのものだろとツッコまざるを得ない。1クールかけたギャグでしかない。最終話でオリジナルヤッターマンが出てくれば、まだギリギリ分かるが、正直肩すかしもいいところだった。
基本的にご都合主義容認派、というよりハッピーエンド未満になるくらいならご都合でもいいからハッピーエンドにしてくれと思うタイプの自分でも、伊藤静の視力回復はまだしも、今回の最終話のご都合には釈然としない。ヤッターマン姿で演説したからって、市民にとってはヤッターマンは独裁者でしかないんだから、あんな『短い演説』でそんな『簡単に』心動かされるのが少し納得いかない。演説を長くするとだるいはだるいが、その分説得力は増す。心動かされる事自体に反対なのではなく、心が動かされるのが早すぎるという話。おそらく尺の問題だろうが、そもそも独裁描写に話数をかけすぎ。そんなもんは3話もあればお腹いっぱい。最終話付近にもっと力入れるべきだった。キタエリが吉野に惚れる必要性も分からなかった。
良かったのは、いくつかのバトルくらい。最終話のバトルは少し熱かったが、ヤッターマンにリスペクトを感じられないのと、キタエリの無駄な恋、物語の構成は残念と言わざるを得ない。
キタエリはドハマりしているが、伊藤静の高い声はうるさい。彼女には落ち着いた女性やお姉さんポジションの声の方が似合っている。
OPは曲映像共に悪くない。作画も悪くなかった。