tsunacan さんの感想・評価
3.6
物語 : 4.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
王道SF
人が機械に管理され、機械は人に近づいてゆく。
かなり王道な設定だと思います。
それゆえ細部はきちんと練られています。
新人類の新たな価値観、アイコンの一つであるロボット類や新しいテクノロジーへの考察、話が展開する際の動機…
たいへん良く考えられていると思います。
{netabare}
新人類が生きる価値を空間を占有せざるを得ないメモリの拡大に定めている事。
なんとなく合理的に感じさせる球体で不恰好なロボット。
ソフトウェアを集約させ、ハードウェアとはっきりと分離させるアイデア。(ロボットも人も)
恒星間宇宙船が新人類に認識されなかった理由、地上での作業を要した理由、フロンティアセッターが新人類にアピールした動機、新人類が脅威と判断した彼を主人公が擁護し地球へ降りる事となった一連の流れ。
そして無事、新たな「ヒト」を乗せた宇宙船が出航となるオチ。
ただ「何処にいるかわからないフロンティアセッターを探す為に裏をかく行動を取る」というところまでは良かったのですが、それが偶々一発目で探し当ててしまうという部分にだけ少々都合のよさを感じました。
(尺の都合…なんだろうとは思います)
{/netabare}
観る人の評価を分けてしまうかもしれない点もあります。
まずCGアニメだという事。
私自身は序盤には違和感を感じましたが終盤に意識をする事はありませんでした。
有名(すぎる)声優さんであるという事。
別のアニメの別のキャラが多少頭をちらついてしまいました。
そして中盤の長台詞。
納得のいく説明は物語をわかり易くしてくれていますが、流して聞いてしまうと頭に入らないかもしれないなと思いながら観ていました。
近頃では見ないシンプルなSFで、CGアニメの進化を実感できる良作だと思います。