るるかん さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
一言でいえば、傑作です。
物語の最初から最後まで、すべてがしっかりと繋がっていて
時間軸のズレも無く、整合性が保たれている。α世界線と、
β世界線での未来の違いなども、特に違和感のない世界構築
が成立しており、これはかなり考えられた作品だ。
タイムマシンの発明というちょっとした夢の実現が、安易に
考えていたがために周りの者を喜びから悲しみのどん底に突
き落とす話の展開は見事で、後半は岡部の苦悩が続く。
自然の摂理に逆らい、世界に抗うことの代償を知り、最後は
マユシーの死を回避するために、進んだ時計の針を元に戻す
ことを始める。
全く飽きないで全編を堪能しました。特にクリスとマユシー
の存在感の大きさはこの作品を引き締め、見る者をも悩ませ
るα世界線とβ世界線の選択はピリピリしながら展開を追い
ました。
若干の無理はあったにせよ、タイムマシンの仕組みも分かり
易い。またSF感を出さなかった所は、逆に親しみやすく、
それでいて、2つの世界線の移動やタイムリープにも整合性
があり、辻褄が合わない違和感は特に感じさせなかったのは
制作者の苦心によるものだろう。
世界線を2本にした所も見る者に分かり易く、誰にでも親し
める作りにしたかったからだろう。敢えてγ世界線を作らな
かったのは正解だ。Steins Gateが3本目の世界線への入り
口だったのだ。
この作品が高評価なのは理解できる。後半は、どうなるの??
の連続で、見るしかない衝動にかられる。
メインキャラクターの存在感も均等でダル・クリス・マユシー
は不可欠な存在でそれぞれ、技術・頭脳・癒しの要素を別個に
賄っている。他のキャラクターにもそれぞれ存在の必要性があ
り全く無駄のない作りは感服です。
最初はマユシー可愛いな・・・って思って見てたけど、終わる
頃には、クリスを好きになった岡部を支持していた。きっと、
自分も同じ選択をしただろうな・・・という終わり方で、一層
納得できた。
こういう素晴らしい作品は、世代・国籍を問わず色々な人に見
て欲しいなぁ・・・と素直に思いました。