アルカット さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
稀代の秀作。
サイコパス2の余韻冷めやらぬうちにという事で劇場へ足を運んだわけですが、度肝を抜かれました。
まず、
製作:ProductionI.G
脚本:虚淵玄・深見真
そうです。お気づきの方も多いでしょうが、1期の製作メンバーに戻っています。これは、狡噛さんメインのお話ということで、1期の続きというところに重点を置いたのでしょう。
【主なあらすじ】
海外へ逃亡中という情報しか伝えられていなかった狡噛さん。
ある事がキッカケで狡噛さんのいるシーアン本部へと赴く常守朱。
そこに、シビュラシステムの東南アジア進出と共に明るみになっていく新事実。果たして、元パートナーの二人の行く末は・・・?
【感想】
"シビュラの飼い犬として、一見かた苦しくも平和にみえる生活を送るのか"
"シビュラに抗うことで、自ら辛い環境に身を置くのか"
この2つの選択はいずれも決して自由な暮らしとはいえないと思われますが、サイコパスの世界ではどちらか選ばざるをえないのでしょうね。
現実世界にこんな独裁的システム(シビュラ)が有ったらと思うとゾッとします。
また、今回のシビュラ側からすれば「独裁統治をアジア各方面へと展開する一つの機会」であったと思います。
シビュラがYesといえば全てが正しい世の中。多少の理不尽はお構いなしです。
作品全体を総じて一つだけ気になったのは、なぜ狡噛さんはこの国を、逃亡後の居住先に選んだのでしょう。
シーアンの反政府ゲリラ組織における戦術顧問・精神的支柱となったからには相当の決意と覚悟が有ったはずです。もう少し理由を語ってくれても良かったのではないでしょうか。
ともかく、作画・ストーリー展開・キャラクターの映え方・音響・全てにおいてハイクオリティ。まさしく稀有な秀作でした。
ブルーレイ化を待つのは勿体無いと思いますよ。迫力が段違いです。
→もっと劇場視聴料金が高くてもお釣りが来るレベルですね(笑)
今年度オススメの一本です。是非。