Ellue さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
ラブとコメディーの名作
原作未読。
(A+B)÷2=C
A÷2+B÷2=C
どちらも答えは一緒ですが過程が違います。
カッコで括ればいいと言うのとも違います。
いきなり何のことかって言うと…
A=コメディー B=ラブ C=ラブコメ
と置き換えてみてください。
私の理想のラブコメは上の式になります。
終始、ラブとコメディがイーブンな比率で展開する物語。
この作品は下の式になると思うのです。
前半はコメディー、後半はラブ。
別の作品と思えるほど北村の告白回の前後で展開が大きく異なります。
かなり偏った作品に見えるんですよね。
前半部はラブコメになっているかも知れませんが、
大河が北村を、竜児が実乃梨を好きと言う設定の元、
竜児と大河は協力してお互いが望む形に向かう…のだけれど、
どうも二人のコメディーにしか見えないのです。
それはそれで面白いんですが、本来の目的そっちのけに見えてしまいます。
竜児が良い人過ぎるので大河にかまい過ぎなのかもしれない…
それでもコメディー部分は面白いし、ラブの部分もいい話。
ただ、私のラブコメとしての評価は高くありません。
最終的な回答が同じならそれでもいいのではないかとも思えるのですが…
それぞれの素材が良くても分離しているのとうまく融合しているのとを
比較した場合、後者がよく見えてしまうんですよね。
物語の主幹の部分で私との考えに差異があるので物語の評価は低めです。
他の部分では行動力あり過ぎでハチャメチャするところもありますが、
心情的には理解できるので共感は覚えやすいと思います。
ここを冷めた目で「それ、やり過ぎ」と見ると共感できないかも。
全編においてテンポよく進み、観やすい作品です。
タイトルにある様に
「とら」=大河(タイガー)、「ドラ(ゴン)」=竜児
となるので結末は予め見えているとも言えます。
(可能性として大ドンデン返しは否定できないのですが…)
そこにどうやって持って行くのか、飽きさせない様に出来るかと言う点では
非常によく出来ているんじゃないでしょうか。
最後への持って行き方も良くできているとは思います。
(私は大河が好きではないので…絶賛は出来ない)
キャラクターは良く、立っています。
コンプレックスや弱さを見せる辺りに設定のうまさを感じます。
大河はツンデレと言うより自己中なヒロインで、
これはちょっと馴染めなかったんですが、
主人公である竜児は主人公の中でもかなり好感のもてる主人公でした。
中心人物の中では亜美、他ではやっちゃんに好感が持てます。
どちらも自身の為ではなく、他人の事を想えるキャラでしたので。
声優も人気どころを当てていて好感を持てる人は多そうです。
音楽や作画などに目立った特徴はなかったように思えましたが、
後期EDのオレンジはかなりの名曲だと思います。
やはり見どころは物語とキャラクターではないでしょうか。
甘く切ない青春もいいですが、面白おかしい青春もまた一興。
観やすくて良い作品ですので一見の価値あると思います。
書き直しになりました。
前に参キュー頂いた方には大変申し訳ございませんが、御了承頂きたく思います。