karinchaco さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
第1話の衝撃を今でも忘れない。
ラノベ原作のアニメ
友達からDVDを借りて第1話を見て衝撃を受けた後、半年ぐらい続きを見ることが出来ませんでした。あまりにも理不尽で残酷な展開だったためすごく嫌悪感があったのです。
しかし、第2期の放映を控えてもう一度、意を決して見たのですが、思っていたのと少し違っていて、面白くて面白くて一気に見てしまいました。なんて僕はバカだったんだと後悔する反面、全力で2期に向かっていけたので怪我の功名だったかもしれません。あまりにもはまりすぎてゲームまで買ってしまいました。
シナリオ的には、1クールずつの前後編といったところでしょうか。
・アインクラッド編
{netabare}ゲーム内で死んだら肉体的にも死んでしまうというデスゲームに巻き込まれた主人公たちが、ゲーム内の世界アインクラッドを攻略し脱出を試みるお話。設定が非常に練りこまれていて緊迫感が非常によく伝わってきました。
序盤のサチとの出会いと悲しい別れには驚かされました。当然サチは主要キャラになるのではないかと勝手に思っていたので第1話とは別な意味で衝撃的でした。
その後キリトは幾重にも上る困難を乗り越えていくわけですが、ここで私が感じたことはいくらゲームがデスゲームに変化し強力なモンスターが登場しようが、本当に恐ろしいのは人間だということです。PKはもちろん、罠を張っておとしいれて殺害する。強権を振りかざし他人を死地へ送る。など、さまざま手段を持つくそ野郎が一杯登場します。特に、キバオウには笑わせてもらいました。他人を「ビーター」だと罵っておきながら、自分が権力を持つ立場に立つと、罠に陥れるとかちょっとリアリティあふれ過ぎやしませんかねえ。
キャラに関してはおおむね好きなんですが、ゆいにはぐっとくるものがありました。キリトとアスナが娘のように思う気持ちがよくわかります。
主要人物がみんないい奴ばかりなので、サチにも幸せになってほしかったというのは欲張りなんですかね。
{/netabare}
フェアリーダンス編
{netabare} こちらは、SAO脱出後一向に目覚めないアスナがALOというゲームの中で似た人物が目撃され、それをキリトが確かめにいく。というお話。こちらは、キリトとリアル妹の直葉。そして直葉のALO内でのアカウントのリーファが中心となります。キリトがいない間、ただ待つだけだった直葉の切ない思いや、少しでも兄のいた世界を理解しようとするリーファの気持ちに心打たれるものがありました。
アインクラッド編の壮大さと裏腹に、こちらのボスのオベイロンさんの小物ぶりには辟易します。病院でのキリトへのけん制とかいい大人のやることではないですね。そんなんだからあっさり計画がとん挫して、しかもリアルで復讐するという器の小ささを露呈してしまうのですよ。子安さんの演技と相まって、実に素晴らしいくそ野郎プリでした。
それにしても、この展開。薄い本が厚くなると揶揄されるのはよくわかります。{/netabare}
俺TUEEEEの代表作なので、それを理由に見ず嫌いをしている方も少なくないと思います。ただ、主人公の姿を追いかけるのではなくむしろ持たざる者の視点で考えると別の面白さが見えてくると思います。
そういった意味でも、多くの人に見てほしいと思う名作です。