るるかん さんの感想・評価
2.8
物語 : 1.5
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
興味深い設定であったことは確かだけど・・・
物語の状況設定は良いと思うのだが、死後の世界で、理不尽な自分の境遇を天使のせいにして復讐をする戦線を張る理由が今一つ分からない。やってもやられても死ぬことのない戦いに何を求めるのだろうか?
ところが、それを突然来た音無が悟り、かなでの真意を知り、この死後の世界の仕組みを理解し、みんなを輪廻転生させることの意義を説く。
全てにおいて根回しや配慮が足りないせいか、重要な事項が突然起こったように感じて妙に不自然さがあった。
かなでが会長を辞めたのも突然、音無がこの死後の世界の仕組みを知ったのも突然、音無がかなでを好きになったのも突然、NPCを増やすための影が出てきたのも突然だし、NPCを増やすことの意味も???だったし、みんな卒業式をやったら消える気満々だったし、そんなすぐに気持ちって変わる?死後の世界とはいえ、仲間と別れて輪廻転生することは幸せなのでしょうか?・・・という疑問も湧いてしまった。
そして最後は、あれほど皆を成仏させて転生の道を歩ませた音無が、かなでのことを愛しているから、(ここに来た皆を成仏させるため・・・みたいな詭弁を使ったくらいにして)死後の世界に残ろうなんて、ちょっといかがなものか?
まぁ~最後はかなでに「ありがとう」と言われて音無だけが死後の世界に残ったわけだが・・・音無は死後の世界で報われなかったから、ずっと残るのか?かなでに「愛してる」って言われるまで成仏できないのでは??
学園生活も戦闘も恋愛も友情も、どれもたいした深みがなく、薄っぺらいシナリオだったことが悔やまれる。キャラとか良かったと思うし、何にも特化していない物語を描いたのであれば、それもアリだと思うが、少なくとも私には時間をかけてジックリ鑑賞した甲斐がなかった。