karinchaco さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
冴えないヒロインは自分史上最高のヒロインだった
ラノベ原作のノイタミナ枠のアニメ。
初回放送が1話ではなく0話からのスタート。どうやら原作にない原作者書下ろしのオリジナルエピソードのようで人間関係が出来上がっている中のいきなりの温泉回です。世間では賛否両論といった感じですが私的には最初に出来上がっている人間関係を見せておく手法はありだと思っているのでそんなに気になりませんでした。
主人公の安芸倫也は思慮の浅いオタクといったところでしょうか。神のみの桂馬にキャラが似ていますが桂馬よりも頭が悪いというか幼い印象がありますね。彼が中心になって彼の理想の同人ゲームを作ろうとする話ですね。
ヒロインは3人。
・澤村・スペンサー・英梨々はお金持ちでみんなから慕われるお嬢様。しかし裏の顔は同人誌を作るオタクで倫也とも幼馴染。ちなみに、倫也にはツンデレさんみたいのようです。
・霞ヶ丘 詩羽は倫也や英梨々の一学年上で、下級生から憧れられる存在。こちらも裏の顔があってラノベの作家さん。しかも、倫也には静かに罵倒するタイプのこちらもツンデレさんみたい。
・加藤恵は2年間倫也の同級生だったのにも関わらず普通すぎて存在を第1話まで認識されていなかった。ある出来事がきっかけでなぜかメインヒロイン担当と半ば強引に倫也の同人ゲーム作りに巻き込まれます。タイトルの冴えないヒロインとは彼女のことを指すようです。
・第2話
{netabare}第2話で恵が倫也の自宅に遊びに行くことになるのですが、恵のヒロインらしくない行動にいちいち倫也がツッコミを入れます。この時の恵の行動が実に普通のJKっぽくて好きなんですよね。自分も倫也のように無害認定されやすかったから余計にこの反応がリアルに見えました。なんだか自分の学生時代を見ているみたいで懐かしい気持ちになりました。{/netabare}
・第3話
{netabare}GW終了までに企画書を仕上げなければならなくなった倫也をヒロインたちが励ましやる気にさせる回。なんやかんやで最終的にはヒロイン恵の策略だったのですが、つくづく恵はいい女性ですね。倫也のやる気にほだされて北海道旅行から帰ってくるとかもはや女神です。
こんないいメインヒロインが近くにいて企画書が書けなかったら倫也を軽蔑するところでした。
これでやっとゲーム作りが動きそうです。まだ未登場のキャラもいるので来週が早くも楽しみです。
{/netabare}
・第4話
{netabare}Aパートは詩羽さんのターン。ラノベ作家の実情?を描いています。インタビュー内容については脚色があるにせよ、大なり小なり世のラノベ作家さんにとっては本音の部分もあるのかと思いました。それにしても、最近よく茅野さんの声を聴くような気がするのは気のせいですかね?全くキャラの違う声で君嘘にもいたし、さすがノイタミナ声優ですね。
Bパートでは実際のゲーム作りのスケジュールについて話していました。シナリオも作画も一線級の人物がいるわけですから、プロデューサーの倫也に課せられたお金集めというのはかなり大事な要素ですね。別の媒体ですがちょっとかじっていたのでその苦労はとてもよくわかります。
しかし、倫也は恵のことに関してはすごく器量が狭くなりますね。そこがかわいいとは思いますが恵にとってはいい迷惑だと思います。ただ、なんだかんだで恵もまんざらではないというところに好感が持てます。
来週も楽しみ。{/netabare}
・第5話
{netabare}詩羽の作ったプロットになかなかGOサインを出せない倫理君。この場面の、倫也、詩羽、英梨々のやり取りって結構リアルだと感じました。ただ、普通ならクリエイター側がこだわりを捨てきれず、ディレクターサイドが制作を急がせるパターンなんでしょうが、劇中では本当にゲームを作りたいのは倫也ですからこういう構図になるのでしょう。
そして、倫也のモヤモヤ感はなんとなく共感できる部分がありました。実際に倫也がどう思っていたかは来週に持ち越しになってしまいましたが、私的には、詩羽のプロットでは倫也が恵をヒロインとした持ち味が活かされてないように感じました。通常なら、ヤンデレや妹属性をふんだんに盛り込んだ詩羽の案で十分なんでしょうけど、それではわざわざメインヒロイン担当を置いた意味がありませんからね。
あと、Bパートのモールでのデート面白かったです。私は、「コミックなんちゃら」に行ったことがないので実感はありませんが、アウェーを自分のモチベーションでホームと同様にした倫也にGJです。気の持ちようという言葉もあるぐらいですから、自分の得意なフィールドに誘い込むのはナイスな戦略だったと思います。それで、次週につながる何かに気付けたわけですからね。
来週も楽しみ。
{/netabare}
・第6話
{netabare}この話は詩羽先輩の回でした。プロットのリテイクを相談するため詩羽を探す倫理君。ところどころで詩羽と倫理君との回想シーンが間に挟まります。この過去回想をみて霞詩子の創作意欲の一部は倫理君のおかげなんですね。この話を見て詩羽の倫理君に対する毒舌ツンデレの意味がやっとわかりました。詩羽の戦略によって朝チュンという既成事実も作られてしまいましたしね。
そして、この話の最大のハイライトはCパートです。今回これまで全く出番のなかった恵と英梨々が登場。キャラの薄かった恵の怒った顔が見れてほんとよかったです。{/netabare}
・第7話
{netabare}ここに来ての新キャラ登場回。しかも兄妹で。出海はOPでもちょいちょい見かけていたのですが、ライバルの男キャラが登場するとは完全に油断していました。倫也とはかなり因縁深い人物であることが描写されています。ただ、英梨々と倫也に完全にスルーされていた場面には笑わせてもらいました。
すごく気になるのでもう原作買ってこようかな。{/netabare}
・第8話
{netabare}夏コミ回。先週登場したポッと出の中学生に全て持っていかれた回でした。特に英梨々は穏やかではなかった様子。倫也のハートを射止める競争において恵にはメインヒロインというポジション、詩羽先輩にはクリエイターとして倫也にリスペクトされるというアドバンテージがありますが、英梨々は素直になれないという性格も相まって遅れをとっていたところ、自分の得意分野だったコミケでの同人作品販売でも出海にも出し抜かれてしまいます。そりゃ泣きたくもなりますよね。ここまで恵推しでしたが、英梨々にも魅力を感じる今日この頃です。
それにしても、あの出海の兄はくそ野郎臭がプンプンしますねw。ひよらずに悪役に徹してくれると物語も面白くなってきそうです。{/netabare}
・第9話
{netabare}前話で見事にハートブレイクした英梨々の回。倫也が英梨々に上手く仲直りできるかがテーマでした。倫也と英梨々の回想シーンは切なくなってしまいましたね。どちらの言い分もわからなくはないんですよね。だからこそ二人のあの決着のつけ方は素晴らしかったと思います。あのまま互いの気持ちをごまかしたままだったらきっと作品作りにも影響するでしょうね。クリエイターのメンタリティは露骨に作品の出来に反映しますからね。{/netabare}
・第10話
{netabare}ここに来ての新キャラは倫也のいとこ。0話で登場していたもののここまで出てこなかったのでひょっとしたら最終話まで引っ張るのかと思われたタイミングでの登場はビックリです。
美智留もさすが倫也のいとこと言うだけあって人の話は聞かないし強引ですね。性格といい非オタという属性といい、オタとしての倫也の情熱を見込んで協力してきたこれまでのヒロインたちと全く違うタイプのキャラクターを出してきましたね。なんとも登場が遅かったことが悔やまれるくらいです。{/netabare}
・第11話
{netabare}先週登場の美智留をサークルメンバーに紹介するところから始まりました。
この話最大の見どころは恵ですね。英梨々とゲームのヒロイン表情について意見を交わしているシーンや、その後の倫也と美智留のいとこエピソードをネタにゲームのスクリプトを使って可愛らしくチクチク倫也を責めるシーンは好感度高いです。特に「彼女なら見栄はるよ」っていうシーンはぐっときますね。
やはり、恵には倫也のメインヒロインとして添い遂げてほしいくらいです。
{/netabare}
・第12話
{netabare}まさかの2話連続放送だったんですね。dアニメでも2話同時配信でした。先週終了した君嘘の枠を使っての放送ということなんですね、きっと。
詩羽先輩が「いとこは究極のおさななじみ」というからかいのせいで英梨々が数話前のポンコツに戻ってしまいましたね。このポンコツ具合もかわいいんですけどね。草生えるとか言っちゃうところが草生えます。
美智留をサークルメンバーに引き込むための件はなんというご都合主義。美智留のお友達もたいがいですね。登場人物のうち非オタだったのはまさか美智留だけだったとは。
ライブシーンでの空色デイズのカバーにはちょっとビックリ。うますぎずかといって下手でもない絶妙な感じでしたね。その後歌ったオリジナルのCherish youも含めてなんですけど、中の人である矢作さんにはキャラソンのイメージがあまりなかったのですがイイ感じですね。やっぱキャラソンって技術力が高くないと歌いこなせないですよね。{/netabare}
・まとめ
冒頭で各ヒロインたちを紹介しましたが、途中加入のヒロインたちも含めて全員がいいと思ったアニメはこれが初めてです。倫也も含めてみんな愛おしくなってしまいました。ただ、メインヒロインはあくまでも恵なんですけどね。
ラストは2期も期待できるつくりになっていたので是非ともやってもらいたいですね。まあ、その前に原作買って読んじゃうのかもしれません。