蒼い✨️ さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
Remember Menma.
アニメーション制作:A-1 Pictures
2013年8月31日に公開されたオリジナルアニメ映画。
監督は長井龍雪。
【概要/あらすじ】
じんたん・あなる・ゆきあつ・つるこ・ぽっぽの5名が、
天国にいるめんまに宛てて、思いを綴った手紙を書いて送りだすという後日談です。
【感想】
このアニメが受け入れられてファンを増やした土壌は、
思春期のビターな感情を取り入れてキャラを描写したことにあるのだろう。
デレデレの甘々は胸焼けして苦手という人もいるので、
人間としての欠点とかガチャガチャした部分を隠さずに描くことも必要なのだろう。
岡田麿里の得意な分野である。
なんでも口で説明してしまうがためにストーリーと登場人物が解りやすいというメリットと同時に、
余韻や作中外の姿を想像するという余地が少なくなってしまうというデメリットをも作風から感じた。
この映画では、TV版最終回の一年後の超平和バスターズが、昨年の夏を振り返るという形で総集編が流され、
めんまとの再会と別れによって浄化された彼らの姿&小学生時代の新作カットを挿入することによって、
一本の作品に仕上げている。あの時彼ら彼女らはこんなことを考えていたという補完的要素がある。
新作カットは良かったと思う。精神的な変化が見た目にも現れており、皆の目元が優しくなった。
じんたんは見た目が爽やかなイケメンになったし、髪型を変えた鳴子は可愛い。
一番良かった部分は、小学生時代のパートであろう。
仲良くなるきっかけや繋がりを深める経緯を描くことによって、
特に、じんたんとめんまの絆が解りやすくなったし感動的ではある。
そこだけでも、この映画を観る意義は十分過ぎると思った。
総集編だから仕方がないのだが、TV版の記憶が鮮明なうちに観てしまうと鮮度が落ちてしまい、
感動が薄れてしまうかもしれない。先行きが見えないライブ感覚がTV版での持ち味であったし、
内容を知ってて同じ場面を繰り返して観てしまっても、TV版での初見の没入感が薄れて、
登場人物の大粒の涙に釣られること無く、冷静な視点で眺めてしまうこともある。個人差ではあるが。
このアニメの登場人物が大好きで何度観ても飽きないという人には何も言うことがないのだが、
上記の理由によりリピートするよりは、
ふっと思い出したくなったときに偶に観てみると心にフィットする作品なのかな?と思った。
泣きアニメだけど、個人的には泣けなかった映画なので少し評価を下げることとなった。
リアルタイムでTV版を観てたときは泣いてたが、計算された泣かせは慣れると泣けなくなるのである。
これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。