あのみ さんの感想・評価

2.4
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 2.5 音楽 : 5.0 キャラ : 2.5 状態：観終わった

制作の関わった全員が

一生艦これを代表作と言い続けなければならない呪いにかからないかな


話の大筋としては、友達の友達の死を乗り越えて成長した主人公が史実を乗り越えねじ曲げて仲間を救いハッピーエンドでも倒した深海棲艦は友達の友達でしたよ、というものだろうか。
擁護するのであれば、おおまかな流れは恐らく艦これ運営鎮守府の要望であるだろうから流れとしてはしょうがないのだろうか、というところ。

ただ問題はその見せ方が下手すぎる。
3話で沈んだ如月。これは間違いなく後半で重要なファクターになるとは思っていたが、まずはその沈み方。主人公である吹雪とあまり触れ合うことなくしかも親友である睦月をかばったとかではなくそのお話のラストで何の脈絡もなく沈んだことによって視聴者が感情移入できずポカーンとするしかなかった。4話のカバー次第でなんとか状況を飲み込めるかと思ったが、その内容は葬式中突然漫才が始まり終わったとたん喪に服すというもの。あまりにも酷すぎる。この話で一応は主人公が仲間の死で成長する。
と思いきやその仲間の轟沈という事実を生かさずケッコンのためのパワーレベリングに轟沈覚悟で挑む。
そしてそのおかげか完全にラスボス扱いだったはずのヲ級改さんをカメラに映っていない所で雷撃一撃で沈める。ここの演出も糞
しかし、最終話。アニメ鎮守府全戦力を結集して叩いた飛行場姫実は如月だったという表現はあったのの、それに主人公一行は気づいていない。どころか地味すぎて視聴者すら置いてけぼりの可能性がある。この設定を活かすのであれば、中盤に如月深海棲艦を出し、討伐間際に如月の声で喋らせて主人公たちにしょうがないとは言え如月を倒してしまった、という後悔を植え付けた上それをも乗り越えまた成長という見せ方をするべきだったと思う。


それ以外に気になった点を挙げていくと、手近なアルペジオという成功例があるため水上のシーンは大体3Dというのはいいと思う。ただ陸上では3Dにしていないため、その差異で違和感を感じる。あと3Dモデル自体があまりかわいくない。陸にいるときから違和感のあった一航戦の立ち姿、あたりまえ体操スタイルが水上スキーしながらだと更にシュールになってしまっている。こんなんで真面目なシーンできますかっていってんの。
同じキャラクターについてだが、これも運営鎮守府サイドの要望だろうがゲーム内のセリフをTPO考えずに乱用しすぎている。こいつら全員アスペかよって話。

あとは細かいことを箇条書きで上げていくと
・4話？で弾着観測用の機能を備えていた霧島のメガネ。あれを最終話で本気を出すときは外すというような裏設定も勝手に付け加えている
・提督が行方不明になってからの行動の基準となっていた指令書。それを最終的には破るという矛盾。そして提督どうやって生き延びたの。
・大鳳と高速修復剤は生きてた提督が配備したということでいいのか。
・誰も待っていない続編製作決定。1クールで打ち切って制作かえて欲しかった。

提督を行方不明扱いにしたこと、まず大前提として提督を出さなかったことは致命的なミスだと思う。
他の出来のいいアニメと比べるのは可哀想だが同じ全プレイヤーの代表として武内Pというキャラを作ったアイマスの制作は有能だなって。

【提督に関する追記】このアニメでの提督は完全にあの鎮守府の画面の外にいる私達であり執務室から動けない。よって空爆時は執務室にいた。行方不明になったのはさすがに高速修復剤がないのはやばいと思いログアウトしてコンビニに出向き課金して戻ってきた。大鳳は課金した資材で大型建造を回し入手した。こういうことでしょうか



ボロクソに叩いたがとにかく艦娘は可愛いし、OPEDの出来は並以上になっている。しかしこれは別にどの制作でも艦娘を可愛く表現するのはできるし、OPEDだって原作ゲームイベントでのゴリ押しあっての流行だと思うので結局この制作でなくてもこうなっていたと思う。


長々と書いたが言いたいことはふたつ。
続編作るぐらいなら制作を変えてください。あと公式ノベル化している鶴翼か陽炎、またはコミック化で好評な吹雪頑張りますを原作に作ってください。