karinchaco さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
それでも世界は美しいは背景も歌声も美しかった
漫画(花とゆめ)原作のアニメ。
若き王と公女の美しいラブストーリー。少女漫画の中でも花とゆめ原作のアニメは私との相性がとても良いです。そういう意味でも結構期待していた作品でした。
主人公ニケと若き王リビの心理描写が素晴らしいです。幼少期の回想シーンを織交えて、互いのことを思いやりながらも素直になれずもどかしい想いを抱える2人の葛藤をうまく描いていたと思います。
途中、ニケがいろいろな場面で歌うことになりますが、素晴らしい歌声だと思いました。これまで、ニケ役の前田玲奈さんは存じておりませんでしたが、歌唱力も演技力も高い声優さんだと思いました。これからの活躍も期待できるんじゃないでしょうか。また、リビ役の島崎信長さんも役にハマっていましたね。絶対的な権力を持ちながらもそれに溺れずに凛々しくふるまっているときと、ニケを失いそうになるたびにかっこよく助けに行く場面とか見事に演じられていたと思います。
雨の公国から晴れの大国にニケが嫁いでくることになる物語ですが、背景にその天候を見事に描き切っていると思います。特に晴れの大国の澄み渡った空にニケの歌声で雨が降るシーンなどはちょっとした芸術作品だと思いました。
しかし、一点だけ苦言を呈すことがあるとすればちょっと展開がありきたりかなと感じたところです。いい場面でニケの歌が入るので、ちょっとごまかされがちですが、おっと思わせる場面があまりなかったとおもいます。ただ、挿入歌や演出面で十分カバーできていたともいえます。
ラブストーリーが好きな方にはぜひ見てほしいです。