どらむろ さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
三兄弟の絆を描く時代物+陰陽・忍者バトル。女性向けだが男性にもオススメかも
時は1878年(明治11年)。琵琶湖にある監獄に罪人を送る役目の曇(くもう)三兄弟の絆と、世に災いをもたらすという大蛇(オロチ)復活にまつわる陰謀が描かれる。
女性向けな作風(兄弟や男性同士の絆や友情重視)だが腐要素は殆ど無く、男性視聴者にも親しみ易いです。
時代物ファンタジーとして安定したストーリー展開の良作です。
バトルシーンに難あり、そこを大目に見れるならばオススメしたいです。
{netabare}『物語』
二男・曇空丸(くもう・そらまる)視点で偉大な長男・曇天火(くもう・てんか)の「さすがお兄様!」っぷりがたびたび強調される。
甘えっ子な末っ子・曇宙太郎(くもう・ちゅうたろう)のあざとさ等々、仲良し三兄弟の絆は、女性向けの萌え要素なのだろう。
まあ、男性視聴者的にも見ていて悪い気はしないです。
メイン主人公の空丸が偉大な兄にコンプレックス抱いて悩んだりしつつ成長していく。
その空丸が軸となり、本作の世界観(監獄島やオロチの陰謀?)やキャラクター同士の相関関係が分かり易く描かれていて良い感じ。
中盤に本編より過去のエピソードで、オロチの存在や、曇一族とオロチの因縁などが明かされる。
陰陽道バトル等の時代劇ファンタジー全開な雰囲気が燃える。
この過去編が本作の終盤に至る展開に活きてくる構成が巧い。
式神の女性・牡丹の時を超えた恋愛というロマンチックな展開も終盤の見所になっていくのが良かった。
総じて
兄弟の絆や女性陣の愛をしっかり描きつつ、展開が意外性に富んでいて終始飽きさせなかったです。
オロチ戦がやや掛け足だったが、ラスボスの迫力や緊迫感はかなりのもの。
今までの積み重ねからの兄弟の成長や絆から来るカタルシスは見事!
ハッピーエンドであるし、視聴後の満足感もありました。
『作画』
キャラデザは中々良く、貴重な女性二人は結構可愛い。
…バトルシーンに難あり。
殺陣がまるで動かない、緊張感に欠ける…
対象視聴者(女性)があまり求めてない要素なのかも。
折角の優れた時代劇ファンタジーバトルなので、少々惜しい。
とはいえ、物語の良さを損なう程でも無い、かも。
『声優』
天火は中村悠一さん、さすがお兄様声優!
梶裕貴さんは未熟で葛藤する主人公のイメージバッチリです。
代永翼さんの甘えっ子末っ子もあざとくて良し!
白子さんの櫻井孝宏さん等、声優陣豪華な上に配役に合っている。
ヒロイン二人も佐藤利奈さんと能登麻美子さん、良い感じです!
『音楽』
主題歌はどちらも作風に合っていて良い感じ。
特に好みの曲ではないけども。
『キャラ』
三兄弟やヤマイヌチーム、白子さんらキャラクター豊富。
主人公の空丸が成長型主人公で共感出来た。
男子主体の作風だが女性二人も外せない。
式神の牡丹は遥か時を超えた想いを、抜け忍の錦も空丸の優しさに触れて少しずつ人間的な感情や恋を知っていく、可愛いです。
女性向け作品内の貴重な女性キャラって、妙に魅力的ですね♪{/netabare}