どどる さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ガンダムの終点の1つ、SFへの回帰
劇場版の主題は1期1話から言ってきた戦争根絶、2期で描かれてきたダブルオーとイノベイターのわかりあいぢからを集束させたテレビ版の総決算というのにふさわしい内容。
Wのような疑問の残る終わり方ではなく、SFとしての考証の上で戦争根絶を描いた意欲作。
SFの進化人類、スターチャイルド的なものを下敷きにしたのだと考えているのだけど、そうだとすると、それをここまで人間味のある話に昇華させたことは素晴らしい。
イノベイター⇔人間の間での不信は仕方ないとしても、さらに数十年がたてば、いつか人類は総イノベ化し、「人間としてのわがままさ、感情をそなえたままで」お互いを分かり合えるようになる。
なんと夢のある未来図なのか。
SFの役目の1つは、未来の想像にある。
リアリティがあればよく、良い未来ならもっと良い。
1stでは現実からの飛躍ができず、Wではリアリティがなかった。
多少の不足はあるにしろ、とにかく両方を備えたうえで、「未来はもっとよくなる」というラストを提示したのがダブルー劇場版だ。
2期ラストでいったん一時的に得た平和。
劇場版では、その平和が持続可能なことを描いた。
「未来はいまより良くなる」
素晴らしく夢のあるテーマではないだろうか。