雨傘 さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
内と外どちらが幸せ?
監督水島精二氏、脚本虚淵玄氏の作品で上映時間104分のフル3DCGアニメーション映画です。
3DCGと聞くと機械などは良いがキャラクターの表情などは手書きと比べて、まだ良く表せないや違和感が出ると思う人もいると思います。自分もそのように思っていた節もありました。見てみると人物の表情が自然で違和感もほとんどなく感じました。何も知らずにみたら手書きもあるのかなと思ったかもしれません。
ロボットの戦闘シーンはもちろん主人公のアンジェラやディンゴの表情の変化や感情の表現もとても良く出来ていて非常に面白いと自信を持って言える作品です。また3DCG可能性が開けアニメの選択肢が広がったといえる作品でした。
物語の設定自体は近未来、電脳、仮想空間の楽園、進化した人類、荒廃した地球、ロボットなど〔SF〕お馴染みの設定ばかりですしキャラも新鮮とは言えません。しかし面白いのです、104分と限られた時間でこれだけまとめたのはすごいとしか言えません。
これらの設定をどのように表現しているのか、自分は『社会の内と外』と『人とは何か』などがテーマだと思いました。
社会は色々ありますが主人公のアンジェラの肉体が16歳ぐらいらしいので例を「学校」とすると、学校の内では学生たちは大人たちに決められた授業を行い、課題やテストにより成績が決まるなど謂わば「社会に評価されます」これがあれば受験などを通して学校という社会に居続けることが出来ます(学校の場合、永遠ではありませんがw)。
そして学校の内はできる事もありますが出来ないこともあります。出来ないことを求めて、または居続けることが出来ずに学校の外に行くのは愚かなことだろうか?内のみが楽園なのか?
それをどう決めるか、どう感じるかは人それぞれであると思いました。
まあ結局、面白ければすべてよし