karinchaco さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
上手いオチを考えたなあと関心。素晴らしい作品には違いないが、私は激ハマリしなかった
タイムボカンシリーズのうち近年リメイクされ好評だったヤッターマンのスピンオフ作品。
この作品は、今までの善悪キャラをひっくり返してドロンボー一味の末裔が主人公サイドです。ヤッターマンの作った楽園が時代を経て民衆にとっては楽園でなくなったことが第1話で描かれています。
第1話
{netabare}
この作品の注目点はドロンボー一味が末裔になったとはいえ声優が一新されたことでしょう。
特にドロンジョポジションは喜多村英梨さんに代わってセクシィな感じではなくなり、かなり幼い(実際に、9歳なので幼いのですが)印象なりました。このことは、ボヤッキーポジションの平田広明さん。トンズラーポジションの三宅健太さん。両名がドロンジョをお守りする騎士役であることを強調しているように感じました。
第1話で描かれたのは、お仕置きの名残で末代まで不遇な生活を強いられているレパード(ドロンジョ)たち。そして、正義の味方だと思って助けを求めたヤッターマンには逆に殺されかけるという不条理。
正義の腐敗と差別を描いた作品になるのでしょうかね。今後に期待したいと思います。
{/netabare}
最後までみて・・・
なんだか思っていたのとは違う展開でした。もっと硬派で社会派の作品に仕上がると予想していたのですが考えすぎだったみたいですね。
{netabare}終盤、ヤッターマンはすでにやられていて、ヤッターキングダムはどくろべいに支配されていたというオチ。すべてはこのオチのためといっても過言ではないですね。結局は、人々を苦しめる悪「どくろべい」を正義の味方がやっつけるという勧善懲悪の物語。つまりはヤッターマンの基本構造と同じだったということですね。{/netabare}
{netabare}そして、この物語のもう一つの側面はヤッターマン再生の物語ということですね。全編を通じてガリナの成長にスポットがあったっていました。結果的に、そのことがヤッターマン再生のカギになるわけですが、アルエットとゴロー将軍が親子だというのは中盤までは全く気が付きませんでしたね。今思えばアルエットが盲目であるという設定にもう少し深読みをすればよかったとちょっと後悔しています。{/netabare}
全編を通じて作画も非常によかったと思います。特に最終話の戦闘シーンは、さすがタツノコプロといった出来ですね。若干作画に使いまわしがあるという指摘する声もあるみたいですが、私としてはその指摘は無粋だと思います。ここまで、迫力のある戦闘シーンはなかなかないと思いますよ。
シナリオの面白さ、作画の良さどれをとっても一級品だと思います。ただ、何回も見たいか?と言われると、私はそれほど思い入れはないんですよね。
いい作品だけど、私は激ハマリしなかったそういう評価です。