どらむろ さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
中二病ハーレムの為に構築された「セカイ系」。キャラ萌えに絞れば侮れない良作
いかにもラノベの中二ハーレム系…と思いきや、原作は漫画です。
典型的な中二病世界観で繰り広げられる、ハーレムエロ萌え&バトル&コメディーな感じ。
中二病異能バトルもまずまずだが、真面目にストーリーを追うよりは、過度な期待をせず淡々とキャラ萌えをお楽しみ頂くタイプ。
真面目なストーリー重視の方には不向きかと思われます。
私的にはストーリー(というか舞台設計)も存外悪く無いと評価しております(理由は後述)
{netabare}『物語』
主人公アラタは「魔王候補」として潜在的に最強の力を持っているがまだ未熟、そこに7人の異能美少女たちと関わったりバトルしたり攻略したりしつつ、中二的世界観で話が進む。
思うに本作は「主人公がラッキースケベ・ハーレム萌えをやる為に構築された、セカイ系」なのだと思う。
漫画原作だが原作者が美少女ゲームのシナリオライターである為か、世界観の構図が美少女ゲーム的です。
魔王候補だの崩壊世界だの謎ワードの意味を真面目に追求するのは徒労。
要はこれらの設定は「アラタが七つの大罪の美少女とイチャイチャする為の舞台装置」なのです。
本作の主要キャラ以外のモブ生徒の存在感を見れば、分かります。
まさにモブ。モブに厳しい。
世界が崩壊しようがしまいが、彼らの存在感は皆無。
※同時期のセカイ系(と思われる)作品の「結城友奈は勇者である」と同じ。
両作品とも、主要キャラ以外は誰も存在していない錯覚を抱きますし。
それでも「アラタは魔王候補(何か超凄い潜在力ある)」
「アラタの目的は聖(ひじり)を助ける事」
「その為にはトリニティセブンの美少女たちの力必要?」
等の大まかな設定は割と分かり易いのでは。
あれこれバトルしたりイチャイチャする…
美少女たち次々に攻略されていく。
一癖もふた癖もあるヒロインを、個別に交流して好感度上げていく流れは本作独特の見所があった。
終盤も良く分からないなりに、結構上手く纏まっていた感。
ハーレム物とはいえ最後は正妻ポジのリリス先生を立てたのも好感持てる。
…細かい事気にしなければ、ストーリーは案外良く出来ているように思える。
中二病バトルは説明的だったり呑気に会話してて緊迫感は皆無。
真面目にバトル重視だと評価落ちます。
が、キャラ萌え重視ならば別に問題無し♪
むしろ妙に間の抜けた本作の雰囲気が、中々クセになる面白味も感じたり…。
総じて
「美少女ハーレム萌えの為のセカイ系」と割り切れば、近年でも中々良く出来た力作なのでは。
正直、素直に好きなアニメでした。
(うちの地元では放送されなかったのが悔やまれる)
『作画』
中々可愛い。下品になり過ぎ無い絶妙なエロ萌えが美味しい♪
キャラデザはややハンコ絵な気もするが、十分個性は出ていた。
表情が可愛く、ドヤ顔からデレ顔の落差に魅力あり。
異能バトルは、まあまあ。バトル系としては期待薄。
『声優』
松岡禎丞さんはこの手の主人公やらせたら一品級ですなw
女性陣が非常に優秀で全般にハマリ役の度合いが高かった。
全員が好演なのだが、特にニンジャことレヴィ役の佐倉綾音さんが巧い。
絶妙の色気と茶目っ気を交えた好演が見事、本作で佐倉さんの評価また上がったです。
ユイの村川梨衣さんもかなり良かった。
またアラタの魔導書の釘宮理恵さんは安定のくぎゅ声。
そのくぎゅ魔導書と対決した第二魔導書の赤崎千夏さんも中々。
…ウィクロスのウリス対あきらぶりーじゃないかw
『音楽』
OP「Seven Doors」が中二病アニメとして普通にカッコイイ。
耳に残るし主題にも沿っている…気がする。
キャラソン的なEDも良い感じ。
『キャラ』
本作はキャラ萌えアニメなので、当然キャラ評価即ち作品全般の評価という事に。
アラタは普通の中二病バトル系だと陳腐な部類に入るのだが、本作に限れば良い主人公していた。
これも世界観全てがアラタの為にチューニングされているお陰か。
どんなピンチにも飄々とした余裕崩さないナイスガイ、そこから御都合主義満点のハーレム萌え、全く違和感が無い!
トリニティセブン他の美少女達がいずれも可愛くかつ個性的で、キャラ萌えアニメとしてかなりポイント高し。
色欲の割に奥ゆかしいリリス先生や終始謎めいたヒロイン格の聖、唯一脱がされなかった実力者ニンジャなど個性派揃い。
妹系からお姉さん系、ツンデレや不思議っ娘等々、萌え的によりどりみどり。
私的に「難しいのね」が口癖のアリンがお気に入りです♪{/netabare}