hikonoir さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
なんか困る
実は、2~3回途中…3話までで挫折していた作品。自分はすごく短気なのでこのように話しを延ばされては、観る気持ちが低下して興味が無くなってしまう。それでも、こうしてなんとか最後まで観れたのは…。
ミュシャ、クリムト、アールデコ、ルードウィヒ…etc、オープニングからそれらしいリトグラフ風のアートワークに、アニメ本編の背景画に見られる建築様式や、ちょっと暗めに抑制されたカラーリング等によって何とか最後までたどりつけた。自分でも漫画やイラストは描くので、どうしても作画に一定の水準やコダワリを求めてしまう。確かに、このプロフィールアイコン(これは自分で描いた)のように自分でもデフォルメはするが、ちょっとしすぎじゃないか?って思うんだ。ビクトリカの身長低すぎ、顔のつくりが頭部の半分から下にあり、鼻や口が小さすぎ、おかげで顔の表情が解りにくい。まぁ、これが可愛いって思う人もいるんだろうけど、最初観た時はビクトリカで降参して挫折。
事件の背景に伝説や予言が関わってきて、ストーリーに深みと広がりを与えているとは思うが最初はやっぱり辟易して挫折。のっけから「春来たる死神」だよ…。短気な人は忍耐が必要だね。
でも、ヨーロッパは、その伝統や歴史に興味を持っていたんで、このアニメが国や民族、組織といったところまで話しを展開してくれて持続可能になった。それぞれの登場人物は、その社会や家族、そして大きな歴史のウネリに翻弄され数奇な運命を歩む。最初は探偵推理だったけど、後半は大河ドラマになって、いつの間にかうるうる状態必至。人間の成長物語だね。