いっき さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
男の青春を大胆タッチで描いた作品
全11話、実写映画化にもなった作品。
まず監督が湯浅政明さん、映画クレヨンしんちゃんの独特作画回や同じノイタミナの四畳半神話大系の監督でもあります。独特作画で有名なので、このピンポンも兎に角原作の絵に似せたのか増して独特な作風です。この作画にすぐ慣れる人は尊敬します。自分はこの手の作風は良い意味で捉えると、「リアル」で「疾走感」のある複雑な線が織りなす迫力が魅力なのでしょうが、自分はその魅力を少しプラスにはなりますが特別の魅力には感じれません。そして見せ方によってはマイナス要素にもなってしまいます。
このアニメのすごい所はほぼすべて作画による制作アニメということです。昨今のアニメは3Dやエフェクトや波や煙やホコリなどの効果絵など、今やデジタル表現が一般ですが、球が飛び出す方向線や衝撃波まで人が書いています。OPやEDも人の手による作画のみなので''人の温かみのある作風''を味わえました。
ここまで作風について書きましたが、それに連なって独特作画による見せ方や展開ですが、これはすこしマイナス要素を抱いてしまいました。話的に男の青春を卓球というスポーツによる山あり谷ありの見せ場がある話なので、スマイルやペコやチャイナや風間や兎に角すべてのキャラの成長そして青春特有のぶつかり合いを描いているのは好きです。その肝になる卓球試合やそこでのキャラ描写ですが、変わらずの作画にマンガのコマ割りのような一つのコマが終わったらそのコマがフリーズして次のコマが動くコマ割りをアニメに適用させた描写は自分的に非常に見づらく、話や展開に見入れない要因でした。
あのような作風の自分的欠点は一貫して作風を変えられない縛りプレイのような見せ方が見せ場によってはマイナス要素になるということです。
しかし、物語は好きですし、あの独特作画によるキャラ表現は好きなので、自分的に惜しい作品でした。
{netabare}
あのような露骨な男のわかりやすい青春描写は好きなので堅物だったスマイルが最終回では先生にまでなることや、風間の遅い気づき人生や、佐久間のペコの山あり谷ありの描写や、タムラのばぁさんとかすごく好きですしw「愛してるぜハニー」は野沢さん声もあってすごく面白かったですw
6話の活躍してたペコの写真をペコが見るシーンで「告んのかい、あそびならやめとくれ」←この一言で脳内変換するとキャラの心情セリフが分かるセリフ回しが好きです(全キャラ共通にw)一言が兎に角いろんな意味があるのがこの物語の面白さです。(脳内変換スキルが必須です)老人キャラなどすべてのキャラが立ってて好きです。本当に’’素直なキャラ’’が好きです。
キャラや心情描写はあの作風でプラス要素になるのですが、方や卓球試合など臨場感を求められる描写は変わらない作風はマイナス要素になりました。あのままのキャラ全体の描写だったら普通でしたが、コマ割り、そして怪獣になるキャラの作画崩壊(作風と見せ方と分かっていますが。。。)が卓球試合描写で陳腐なつまらない要素でした。
自分があのような作風にプラス要素もあればマイナス要素にもなることを再認識しました。
OPとEDは音楽も好きですし人の手による作画のみも好きです。湘南の街道の映像のみとか大好きです。高速の車窓を見続ける楽しさを思い出しました。そしてBGMがすごく好きです。
{/netabare}